アルマ人 新しい宇宙の姿を求めて

オットーとロア

ちょっと待った!わたしたちを忘れてはいませんか?アルマ望遠鏡の縁の下の力持ち「Otto(オットー)」と「Lore(ロア)」
OttoとLoreは、アルマ望遠鏡のアンテナを運ぶ2機の運搬台車で「トランスポーター」と呼ばれています。アルマ望遠鏡のアンテナの重さは、1基でおよそ100トン。それを積んで、標高2900mの山麓施設(OSF)と標高5000mの山頂施設(AOS)の間を運ぶのがトランスポーターの仕事。さらに、OSFやAOSの中でアンテナの配置を変える際にも使われます。66台のアンテナはもっともコンパクトな配列では半径150mの範囲内に設置され、もっとも広い配列の場合は差し渡し18kmの範囲に設置されます。アンテナの設置には繊細な位置合わせも必要。ハイテクとパワーのかたまりであるアンテナ運搬・設置のスーパー・シェルパOttoとLoreこそ、アルマ望遠鏡の陰の主役なのです。
  • トランスポーターは、車長20m・車幅10m・車高6mで、片側14個・計28個のタイヤを備える巨大メカ。100トンのアンテナを載せ、標高差2100メートルのダート道を行き来するさまは、まるでサンダーバードの世界。ドイツにある特殊車輌の世界的メーカー「SCHEUERLE(ショイエレ)」社製である。
  • 片側14個のタイヤは2個1対で、7つ対がそれぞれ独立に動く。これによりその場での回転や横移動など、自在の走行が可能。
  • トランスポーターは、リモートコントロールで動かすこともできる。運転担当のファン・アルフレッドさん。「ちょっと、乗ってくかい?(笑)」
  • こちらがリモコンの操作盤面。たくさんのスイッチ類が所狭しと並ぶ。操作には、相当なテクニックが必要なのだ。
  • OSFで調整された日本の7mアンテナをAOSへ運ぶための荷積み作業。コの字型の車体に挟み込むようにアンテナを持ち上げて積載する。
  • 7mアンテナの積載完了。多軸の車輪群を自在にコントロールして、コンパクトな斜め横走行で作業エリアから発進!
  • 轟音を上げながら、AOSへと続く山道へ。急坂や隘路をものともしないパワーと機動性こそ、アルマ・シェルパの真骨頂。

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