アルマ望遠鏡が科学観測を再開

サイバー攻撃による観測中断から48日を経て、アルマ望遠鏡が観測を再開しました。コンピューティングチームの職員は、影響を受けたチリ合同アルマ観測所 (JAO)の計算機システムサーバやサービスの再構築に精力的に取り組んできました。観測再開は、全システムの復旧の過程における重要なマイルストーンと言えます。

10月29日、アルマ望遠鏡はサイバー攻撃を受けました。コンピューティングチームの迅速な措置により、科学データやITインフラの損失や損傷は防ぎましたが、運用のための様々な重要なサーバや計算機が攻撃の影響を受けました。

「すべての通信・計算機システムをできる限り迅速に、安全に復旧させることが課題でした。私たちは、アルマ望遠鏡を共同で運用する世界の各地域と連携し、復旧を強力に推し進める計画をつくりました。」と、アルマ・コンピューティングチーム長のホルヘ・イブセン氏は説明しています。「協力してくれた全ての人々、特にコンピューティング、エンジニアリング、科学運用の職員、および欧州南天天文台(ESO)、国立天文台(NAOJ)、米国国立電波天文台(NRAO) のサイバーセキュリティ担当者の積極的な関与のおかげで、計画どおりに観測を再開することができました。」

今後数週間は、運用試験用のインフラ、JAOのウェブサイトやその他のサービスなどを再開し、すべての機能をサイバー攻撃以前のように回復させることに注力していきます。

アルマ所長のショーン・ドウアティ氏は、次のように喜びを語っています。「再び科学観測ができるようになったのは素晴らしいことです。システムを再構築して安全に観測を再開することは、非常に大きな課題でした。この重要なマイルストーンを達成してくれた JAOの皆さんと、アルマ望遠鏡をともに運用する関係者の皆さんに感謝します。」

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