ACA12mアンテナ1号機を用いてOrion KLと言う天体にあるCS分子が出した電波スペクトルを解析しました (回転遷移J=3-2, 146.969026 GHz)。 146.945GHz辺りのスペクトルは、天体と観測者との間のドップラー効果で周波数が動いて見えていることによってできたものです。スペクトルの裾がわずかに広がっているように見えるのは、星形成領域でよく見られるoutflowという特徴的なスペクトルの形を示します。他の望遠鏡などで観測されたスペクトルとほぼ同じ強度で観測されていることから、ACAアンテナの性能が十分発揮され電波を集めていることが確認できます。
NEW ARTICLES
2024 4.22
泉拓磨氏、令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞をアルマ望遠鏡の研究で受賞
国立天文台でアルマ望遠鏡の運用にも携わる泉拓磨准教授が、令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しまし…
2024 4.11
赤ちゃん星の"くしゃみ"を捉えたか?
〜アルマ望遠鏡が目撃したダイナミックな磁束放出〜
星(太陽をはじめとする恒星)は分子雲コアと呼ばれる星の卵が重力によって収縮することで誕生します。分子雲コアには磁力が働い…
2024 3.28
銀河の中の星工場―分子で見る繁忙期の製造ライン
国立天文台の原田ななせ助教、欧州南天天文台/合同アルマ観測所のセルヒオ・マーチン博士、米国国立電波天文台のジェフ・マンガ…