国立天文台 野辺山宇宙電波観測所の「特別公開2019」が、8月24日(土)に行われました。さわやかな晴天に恵まれ、太陽の光を浴びて真っ白に輝くパラボラアンテナと、雲一つない青空のコントラストが際立っていました。野辺山宇宙電波観測所は、アルマ望遠鏡にとって「原点」ともいえる大切な場所です。今年の野辺山特別公開・アルマ展示ブースには例年にも増してたくさんの方々が足を運んでくださいました。
野辺山からアルマへ
45m望遠鏡は、ミリ波(数ミリメートルの短い波長)を観測できる電波望遠鏡です。1982年から観測が始まりました。この45m望遠鏡に投入された技術は、現在のアルマ望遠鏡にも活かされています。
今年の「アルマ望遠鏡・ミニ講演」では、45m望遠鏡にもゆかりの深いアルマプロジェクトの研究者3名が登壇しました。日本の野辺山から世界のノベヤマへ、そしてアルマへ。日々進化を遂げる電波天文の歩みをご紹介しました。
ミニ講演
「アルマ望遠鏡で見る暗黒の宇宙」 平松 正顕 助教
「日本の野辺山から世界のノベヤマへ、そしてアルマへ」 長谷川 哲夫 上席教授
「アルマ望遠鏡で見えたスターバーストの心臓部」 中西康一郎 特任准教授
南米チリから宇宙を見る!アルマ望遠鏡
近くは太陽系内から、遠くは宇宙の始まりのころの銀河の誕生まで-。アルマ望遠鏡は、宇宙のいろいろな天体の謎を解き明かしています。そんなアルマ望遠鏡の最新成果をポスターにまとめ、研究者たちが解説を行いました。ほかにも、南米チリ・標高5000mのジオラマ展示や、電波観測のしくみを体験できる「でんぱぬりえ」など、アルマ望遠鏡の成果を通じて、たくさんの笑顔が見られた1日となりました。