チリのアルマ望遠鏡山麓施設では、観測に従事する天文学者やアンテナのメンテナンスを行なう技術者をはじめ、様々なスタッフが働いています。休憩中のレクリエーションとしてスポーツをする人が多くいます。
外国人スタッフからの誘いを受け、国立天文台チリ観測所の朝木義晴 准教授が剣道クラブの稽古に参加しました。標高2900mの山麓施設のこの日の気圧は、720hPa(ヘクトパスカル)。平地のおよそ1013hPaに対して気圧が低く、それに伴って酸素濃度も低いため、平地よりも体への負荷が大きくあります。しかし、よく滞在しているスタッフはすっかり高地に順応している様子でスポーツに興じています。
技術だけでなく礼儀や心構えを重んじる剣道ですが、朝木准教授は、「剣道をする外国人の真摯な態度とそれに向き合う気持ちには、日本の剣道人として誠に感銘を受けるものがあります。」と、感想を語ります。再会を誓い合い、この日は竹刀をおさめました。