2006. 7. 21

2006年夏号 遺跡ミュージアム開所式、12mアンテナ国内仮組み等

国立天文台のALMA(アルマ)計画に関心をお持ちの皆さま
 国立天文台が進めているALMA計画の近況報告と、これから行われる
一般向け講演会等についての案内をお送りします。
※最新情報についてはALMAのホームページ
 http://www.nro.nao.ac.jp/alma/ をご覧下さい。
【近況報告】
 南半球にあるチリでは冬を迎えています。標高5050mの望遠鏡サイトで
のインフラ工事は厳しい環境のために一時中断していますが、標高2900m
のところにある山麓施設では、アンテナ組立エリアの基礎工事が進められ
ています。山麓施設と山頂施設を結ぶ専用道路の脇には、自生する巨大サ
ボテンや工事中に発見された住居跡を保存した遺跡ミュージアムが整備さ
れ、7月27日にはその開所式典が予定されています。
 日本が担当するアタカマコンパクトアレイ(ACA)用12mアンテナの国内で
の仮組みが行われており、いよいよその雄姿を現しつつあります。これに
加え、日本・北米・欧州の各地で、それぞれ担当する受信機や相関器など
の機器開発が精力的に進められています。
 6月13日から14日にかけてサンチャゴで開催されたALMA評議会での議論
を経て、7月初めにALMAの共同建設・運用に関する新たな協定書への署名
も完了しました。日本が参加することによりALMAのサブミリ波帯での観測
性能が飛躍的に向上することを踏まえ、ALMAの英文での正式名称も7月1日
から”Atacama Large Millimeter/submillimeter Array”と統一されました。
欧米側のホームページや印刷物を中心としてまだ随所に不統一が残ってい
ますが、今後時間をかけて統一することになります。また、7月1日からス
ペインがヨーロッパ南天天文台(ESO)に加盟したことにより、ヨーロッパ
側の参加国はESO加盟12か国に一本化されています。
 天文学研究の戦略的な検討に関しては、各分野での小研究会の開催に加
え、台湾の研究者を交えた大研究会が7月27日と28日に予定されています。
 そのほか、写真ニュースにもいろいろ載せてありますのでどうぞご覧く
ださい。
【一般向け講演会・施設公開・展示等】
◎プラネタリウム一般投影「電波で見た宇宙」
 日時:2006年 6月11日(日)-2006年 9月 3日(日)
 場所:和歌山市立こども科学館
◎天文講演会「いん石と彗星からさぐる太陽系の始まり」
 日時:2006年 7月23日(日) 10:30-12:00
 場所:高松市民文化センター
 講師:阪本成一(国立天文台)
◎夏休みジュニア天文教室
 日時:2006年 8月 1日(火)- 4日(金) 10:00-17:00
 場所:国立天文台 三鷹
 内容:天文相談室、天文体験教室、4次元シアター上映等
◎第9回ALMA公開講演会(その1)
 「アンデスの巨大電波望遠鏡でさぐる宇宙」
 日時:2006年 8月 5日(土) 14:00-17:00
 場所:日立シビックセンター 5階502号室
 講師:梅村雅之(筑波大)、中本泰史(東工大)
◎国立天文台野辺山地区特別公開
 日時:2006年 8月 6日(日) 9:30-16:00
 場所:国立天文台 野辺山
 内容:施設公開、展示、工作、講演会等
 備考:通常の見学は年末年始休業を除き毎日可能
◎第9回ALMA公開講演会(その2)
 「アンデスの巨大電波望遠鏡でさぐる宇宙」
 日時:2006年 8月12日(土) 14:00-17:00
 場所:つくば文化会館アルス 2階 アルスホール
 講師:梅村雅之(筑波大)、中本泰史(東工大)
◎第10回ALMA公開講演会「(テーマ未定)」
 日時:2006年 9月24日(日)
 場所:松本市駅前会館
◎アストロノミー・パブ
 日時:2006年10月21日(土) 19:00-20:30
 場所:三鷹ネットワーク大学交流スペース
 出演:三宅民夫(NHK)、石黒正人(国立天文台)
◎国立天文台三鷹地区特別公開
 「天の川銀河の現在・過去・未来にせまる」
 日時:2006年10月28日(土) 10:00-19:00
 場所:国立天文台 三鷹
 内容:施設公開、展示、工作、講演会等
 備考:通常の見学は年末年始休業を除き毎日可能
◎第11回ALMA公開講演会「(テーマ未定)」
 日時:2006年11月18日(土)
 場所:大阪市立科学館

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