2012. 5. 7

【ALMA Mail Magazine】 2012年5月7日号 ~アルマで得られた初めての成果~

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▲▲▲ ALMA Mail Magazine 2012年5月7日号
Atacama Large Millimeter/submillimeter Array
< http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/ >
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――― 国立天文台のALMA(アルマ)計画に関心をお持ちの皆さま ―――
毎月月齢16の夜にお届けしているアルマ望遠鏡メールマガジン。
国立天文台が進めているアルマ計画の近況をお届けいたします。
最新情報はアルマ望遠鏡のウェブサイト http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/
ならびにアルマ望遠鏡Twitterアカウント http://twitter.com/ALMA_Japan
をご覧ください。
INDEX
最新情報 / アルマ通信
 4月14日 チリとの生中継を交えた講演会
 4月23日 ACAアンテナ群「いざよい」開発チームが表彰される
 5月 2日 1966m離れたアンテナによる干渉計試験に成功
PICK UP!
 4月12日 アルマ望遠鏡が明らかにした、太陽系外惑星のはたらき
イベント情報
  5月16日 サイエンスカフェ「星に手が届く場所:チリ・アルマ天文台」
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 ■ 最新情報 / アルマ通信 ■
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◎ 4月14日 チリとの生中継を交えた講演会
東京都の日本科学未来館で、サイエンティスト・トーク「電波で探れ!宇宙
の謎―ALMA望遠鏡―」と題した講演会が開催されました。
講演中にチリのアルマ望遠鏡山麓施設と生中継を結び、現地で試験観測を行っ
ている日本人スタッフとやりとりをする、日本初の試みがなされました。
今回のイベントはUstreamでのインターネット中継が行われ、当日の映像は
YouTubeで公開されています。
[アルマ通信] チリとの生中継を交えた講演会
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/alma/2012/0414post_427.html
◎ 4月23日 ACAアンテナ群「いざよい」開発チームが表彰される
アルマ望遠鏡における高精度ACA(アタカマ・コンパクト・アレイ)アンテ
ナ群「いざよい」開発チームが、日本機械学会宇宙工学部門賞 一般表彰
スペースフロンティアを受賞し、3月29日に表彰式が行われました。
開発チームは高精度ACAアンテナ16台の開発を行い、一部はすでにアルマ
望遠鏡山頂施設(標高5000m)で観測に使用されています。今回の表彰は、
前例のない高い周波数の電波で高い集光力をもち、高精度の駆動性能を備え
たアンテナ群を実現し、宇宙研究における日本の地位向上に貢献したことを
うけたものです。
[アルマ通信] ACAアンテナ群「いざよい」開発チームが表彰される
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/alma/2012/0423post_428.html
◎5月 2日 1966m離れたアンテナによる干渉計試験に成功
4月28日(チリ時間)夜、アルマ山頂施設(標高5000m)にて1966メートル
離れた日本製アンテナ2台による干渉計試験に成功しました。アルマは複数
のアンテナを組み合わせてひとつの望遠鏡として観測を行う干渉計です。
干渉計ではアンテナ間隔を広くとるほど解像度の高い観測が可能になります。
今回のアンテナ間の距離は、アルマでは過去最長です。
[最新情報] 1966m離れたアンテナによる干渉計試験に成功
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2012/05021966m.html
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 ■ PICK UP! ■
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◎アルマ望遠鏡が明らかにした、太陽系外惑星のはたらき
アルマ望遠鏡が太陽系外惑星系の誕生と進化を理解するうえで重要な発見を
成し遂げました。みなみのうお座の一等星フォーマルハウトを取り囲む塵の
環が、その近くをまわる惑星によって整形されていることを明らかにしたの
です。この結果は、昨年9月から開始されたアルマ望遠鏡初期科学観測に対
して全世界から公募された観測研究のなかで、最初の成果となります。
[プレスリリース] アルマ望遠鏡が明らかにした、太陽系外惑星のはたらき
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/pressrelease/201204126598.html
■詳しくは、アルマ望遠鏡ウェブサイトをご覧ください。
  http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/ (日本語)
  http://alma.mtk.nao.ac.jp/e/ (英語)
■アルマ・メールマガジン バックナンバー
  http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/mailmagazine/
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 ■ イベント情報 ■
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◎ 5月16日 サイエンスカフェ「星に手が届く場所:チリ・アルマ天文台」
講師:平松正顕(国立天文台チリ観測所助教)
時間:19:00 –
場所:ギャラリーカフェタユタ(東京都渋谷区)
定員:26名 ※要予約 URLよりご予約ください
詳細:Astro Ninja Projects
http://www.astro-ninja.com/Ev/007.html
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 ■ あとがき ■
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PICK UP!でもご紹介した通り、アルマ望遠鏡で得られた初めての成果が発表
されました。今回観測されたフォーマルハウトは塵(ちり)でできた輪と、
その周りに惑星を持っていると考えられます。
惑星の質量は、火星の質量よりも大きく地球の質量の3倍よりも小さいとい
う計算結果でした。地球と近い質量をもつこの惑星ですが、どのような環境
なのでしょうか。
フォーマルハウトの輪の半径は太陽と地球の間隔のおよそ140倍もあります。
惑星の「太陽」であるフォーマルハウトから非常に遠くにあるため、これま
で発見された中でも冷たい惑星ということです。
フォーマルハウトのように塵の輪の形に影響を及ぼしている2つの惑星には、
「羊飼い惑星」という変わった名前がつけられています。羊飼い惑星が輪の
形を保つ仕組みについて詳しくは、プレスリリースをご覧ください。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/pressrelease/201204126598.html
今後もアルマによって新たな宇宙の謎が解明されることでしょう。皆様ぜひ
ご期待ください。
■ご意見、ご感想はお問い合わせフォームからお寄せください。
 お問い合わせフォーム:http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/inquiry/
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国立天文台 チリ観測所 http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/
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