片岡章雅さん、文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞

国立天文台の片岡章雅さんが、惑星形成過程の理論的研究とアルマ望遠鏡を用いた観測的検証により、令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。

Kataoka

片岡さんの受賞業績名は「数値計算とミリ波偏光観測を用いた惑星形成過程の研究」です。惑星は、若い星の周囲を取り巻くガスや塵(ちり)の円盤(原始惑星系円盤)の中で、とても小さな塵の粒が互いに衝突して形作られると考えられています。しかし、衝突の際に塵同士の結合が破壊されてしまうなど、従来のモデルでは説明が困難な点がありました。片岡さんは、塵が球形ではなく複雑に連なったすき間だらけの構造を作ることで、破壊されずにうまく成長することを、数値計算を用いて理論的に示しました[1]。さらに、アルマ望遠鏡を使って原始惑星系円盤のミリ波偏光観測を行うことで、この理論を自ら検証しました[2]。

[1] 惑星の種はすき間だらけ
http://th.nao.ac.jp/release/20131004/index.html

[2] アルマ望遠鏡、惑星の種の成長に迫る
https://alma-telescope.jp/news/press/mt-post_686.html

関連リンク:
科学技術分野の文部科学大臣表彰を国立天文台の研究者が受賞
https://www.nao.ac.jp/news/topics/2025/20250415-award.html

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