三鷹・星と宇宙の日2017

10月13日(金)、14日(土)に三鷹・星と宇宙の日が開催されました。国立天文台三鷹で、施設公開、講演、展示によって最新の天文学をお知らせする、年に一度のイベントです。今年はあいにくの空模様のため、望遠鏡を使った観望会や観測体験などは中止となる企画もありましたが、足下の悪い中、たくさんの方にご来場いただきました。
三鷹・星と宇宙の日2017

今年のテーマは「冷たい宇宙・熱い宇宙」。アルマ望遠鏡などの電波望遠鏡は、宇宙にある冷たい塵(ちり)やガスを見るのが得意です。チリ観測所の長谷川哲夫 国立天文台上席教授による講演、「アルマ望遠鏡が見つめる冷たい宇宙」では、電波による天体観測の歴史から最新の成果までをわかりやすくお話ししました。

チリ観測所は、ALMA棟で展示を行ないました。VRゴーグルをかけてアルマ望遠鏡のアンテナの間を通り抜ける映像を見る、アルマVR体験や、ミニ講演会、ポスター展示、模型展示など、おなじみの企画を取りそろえました。新設の4Kモニタでは、ドローンによるアルマ望遠鏡空撮映像を上映しました。鮮明な映像から最大展開16kmのスケールの大きさを少しでも感じていただけましたでしょうか。

MitakaOpenHouseDay-2017

三鷹・星と宇宙の日2017でのチリ観測所(ALMA棟)の企画
Credit: NAOJ

今年は30分間のミニ講演会だけでなく、10分間で自身の研究について短くお話しする、アルマ・ショートトークを行ないました。学生を含む9名の研究者が登壇しました。アルマ望遠鏡は幅広い分野の研究に活用されており、観測対象も星や惑星のもととなるガスや塵から幾千もの星が集まる銀河、そして太陽まで、実に幅広いのです。たくさんの研究者のお話しから研究の幅広さを感じていただくことが目的です。どの講演も活発な質疑応答が交わされ、短い時間ながら楽しんでいただけた様子でした。

研究者や技術者から直接聞いたり、質問できるのが、特別公開の醍醐味です。来年の特別公開にも、ぜひ足をお運びください。

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