アルマ望遠鏡科学運用サイクル1の観測提案審査結果

アルマ望遠鏡科学運用サイクル1 に対して世界中から集まった1133件の観測提案の審査が終わりました。78人の科学評価委員、15人の技術評価委員がひとつひとつの観測提案の科学的重要性や実現可能性を審査し、最終的に196件の観測提案が「最高優先度 (Highest Priority)」として採択されました。観測提案を提出した研究者には、既にこの結果が送付されています。

アルマ望遠鏡は建設と並行して、2011年9月末から初期科学観測サイクル0 を実行しています。サイクル0 に対しては世界中の研究者から919件の観測提案が提出され、そのうち112件が採択されて観測が実行されています。サイクル0 よりアンテナ数も最高視力も向上するサイクル1 は、2013年1月から10か月間の予定で実施されます。

サイクル1では、日本が建設を分担したアンテナ、アタカマ・コンパクト・アレイ(ACA、愛称「いざよい」)も観測に使用されます。ACAを使うことで、電波を出す天体の様子をより忠実に観測することができます。ACAを構成する12mアンテナ4台と7mアンテナ12台は、2012年5月にすべて合同アルマ観測所への引き渡しが完了しています。

アルマ望遠鏡の観測性能、観測提案の提出方法、観測データの入手方法などは アルマ望遠鏡サイエンスポータル (英語のみ)に掲載されています。
196件の 最高優先度観測提案の一覧は、以下のページにあります(英語のみ)。
http://almascience.nao.ac.jp/news/alma-early-science-cycle-1-outcome-of-the-proposal-review-process

下の図は、サイクル1 で採択された最高優先度プロジェクトのテーマ別割合を表しています。「Cat」は、カテゴリーです。カテゴリー1 は宇宙論・遠方天体、カテゴリー2 は銀河と銀河中心核、カテゴリー3 は星間物質・星形成と星間化学、カテゴリー4 は星周円盤と系外惑星・太陽系天体、カテゴリー5 は恒星進化と太陽です。

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