2016年度宇宙電波懇談会シンポジウム開催

2017年2月21日から22日にかけて、国立天文台三鷹キャンパスにて宇宙電波懇談会シンポジウムが開催されました。日本で電波天文学の研究に携わる研究者や大学院生が80名以上集まり、電波天文学の現状と将来に対して活発な意見交換が行われました。

宇宙電波懇談会は、大型電波望遠鏡の建設に向けて1970年に設立された電波天文学者のコミュニティです。野辺山宇宙電波観測所の45m望遠鏡およびミリ波干渉計として結実した後も、VERAやアルマ望遠鏡など、日本の電波天文学をけん引していく観測装置の実現とそれを用いた研究の推進を議論・支援していく役割を担っています。

アルマ望遠鏡というスーパー望遠鏡が実現し成果がどんどん出てきている今、電波天文学は猛烈なスピードで前進しつつあります。今回のシンポジウムではアルマ望遠鏡やアメリカで計画中の次世代巨大電波干渉計ngVLA、オーストラリアとアフリカに建設が計画されているSKAなどの電波望遠鏡プロジェクトの現状が紹介されたほか、若手研究者とシニア研究者がそれぞれの研究の進捗や課題、新しいプロジェクトのアイディアを発表し、豊富な経験とフレッシュなアイディアの有効な融合策やそれぞれへの要望など、胸襟を開いた議論が盛り上がりました。

写真は、アルマ望遠鏡の現状について紹介する井口聖 東アジア・アルマプロジェクトマネージャです。

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