名古屋市科学館で第22回アルマ望遠鏡公開講演会開催

11月26日(土)、名古屋市科学館で国立天文台講演会/第22回アルマ望遠鏡公開講演会『アルマ望遠鏡で探る星と惑星の誕生』を開催しました。200名を超える方々が参加され、熱心にメモを取ったり講演後に講師を囲んで質問を投げかけたりと、天文学やアルマ望遠鏡に対して高い関心をお持ちの方が多かった講演会でした。

講演会では、野田学 名古屋市科学館天文主幹による歓迎のあいさつの後、3名の講師による講演を行いました。一人目の講師は東アジア地域センターマネージャーを務める立松健一 国立天文台教授で、「ハッブル宇宙望遠鏡を超えた!究極の電波望遠鏡「アルマ」の紹介」と題し、電波天文学の特徴やアルマ望遠鏡の原理をはじめ、非常に遠くの宇宙で活発に星を作る初期の銀河の観測成果について紹介しました。二人目の講師は立原研悟 名古屋大学准教授で、「世界の仲間達と作った世界に一つのアルマ望遠鏡」をテーマに講演しました。立原氏は国立天文台チリ観測所のスタッフとしてチリに赴任していた経験をもとに、さまざまな国の多くの研究者・技術者が協力してアルマ望遠鏡を作り上げていく様子を紹介するとともに、星の誕生に関する最新のアルマ望遠鏡観測成果を解説しました。そのあと、深川美里 名古屋大学准教授が「惑星誕生の現場を探る–アルマによる驚きの観測結果」をテーマに講演し、アルマ望遠鏡による様々な観測成果によって惑星誕生の『定説』が再考を迫られているようすを紹介しました。講演の後には会場とインターネット中継の視聴者から質問を受け付けました。「アルマ望遠鏡のアンテナの配置がランダムに見えるが、その理由は何か?」「星の寿命の終わりごろはアルマでは観測できないのか?」「アルマ望遠鏡の将来計画は?」など多くの質問が寄せられ、講師がそれぞれ丁寧に回答しました。

この講演会は、YouTube LIVEとニコニコ生放送を通じてインターネット生中継しました。講演会終了時点での再生数はおよそ800回と、こちらも多くの方にご覧いただくことができました。

録画映像もそのまま公開中ですので、関心のある方はぜひご覧ください。

国立天文台講演会『アルマ望遠鏡で探る星と惑星の誕生』 録画映像

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