8月20日、長野県にある国立天文台 野辺山宇宙電波観測所・太陽電波観測所
で特別公開が開催され、一日中小雨の降る悪天候のなか、2506名もの方がご来場くださいました。
野辺山観測所内の干渉計観測棟の中にアルマ望遠鏡のコーナーを設置し、三鷹から参加したスタッフが、アルマ望遠鏡の最新情報を掲載したポスターや建設地の模型を使って、来場者に解説を行いました。
また、ミニ講演会「いよいよ開眼!アルマ望遠鏡」では、部屋からあふれるほどの聴衆が集まり、来場者のアルマ望遠鏡への興味関心の高さを目の当たりにすることができました。
来場された方からは「なぜ、野辺山観測所の特別公開に、チリに建設中のアルマ望遠鏡のコーナーがあるのですか?」という質問が何度も寄せられましたが、それはアルマ望遠鏡と野辺山観測所との間に深いつながりがあるからです。
日本の電波天文学の礎を作った野辺山観測所で培われた技術や経験が、アルマ望遠鏡にはふんだんに活かされています。また、現在アルマ望遠鏡に携わる日本人スタッフの多くも、野辺山観測所の45m電波望遠鏡やミリ波干渉計を使って、観測技術を学んできた経験を持っています。このように野辺山観測所で培われた技術や育まれた人材が、今日のアルマ望遠鏡を支えているのです。
写真は、アルマ望遠鏡のサイト上空に見える天の川の様子を解説する 平松正顕 助教と
アルマ望遠鏡について解説をする 黒野泰隆 研究員です。(写真:佐藤友美)