研究成果発表『「隣」の銀河の星の材料、全貌の把握に成功』

国立天文台ALMA推進室の小麥(こむぎ)真也助教と上越教育大学の濤崎(とさき)智佳准教授を中心とする研究グループは、我々の住む天の川銀河に最も近い銀河の一つである さんかく座銀河(M33、距離270万光年)において、星の”ゆりかご”となる物質の、広域かつ精密な地図を世界で初めて完成させました。

研究グループは、長野県にある「野辺山45m電波望遠鏡」と南米チリのアタカマ砂漠 標高4800m地点に設置された直径10mの「アステ望遠鏡」
で合計1000時間以上を費やし、M33に分布する星の材料になる「分子ガス」と、分子ガスを作り出す工場の役目を果たす「低温の塵(ちり)」の観測を行いました。

分子ガスの観測についてはこれまでのM33銀河のデータと比べると約3倍の解像度を達成し、塵については初めての観測となりました。この観測で得られたM33銀河における星の材料地図は、アルマ望遠鏡を使って詳細な観測をするうえで大変重要なガイドマップになります。

詳しくは、プレスリリース をご覧ください。

写真は、記者発表をする小麥助教です。(写真:平松正顕)

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