アルマ望遠鏡を構成する66台目のアンテナの製造が完了し、合同アルマ観測所に引き渡されました。このアンテナは、欧州のAEMコンソーシアム(タレス・アレーニア・スペース、ヨーロピアン・インダストリアル・エンジニアリング、MTメカトロニクス)によって開発された25台目のアンテナです。
国際プロジェクトであるアルマ望遠鏡の66台のアンテナは、北米・欧州がそれぞれ開発した12mアンテナ25台ずつと、日本が開発した12mアンテナ4台、7mアンテナ12台からなります。北米と日本のアンテナは、既にすべてが望遠鏡の運用を行う合同アルマ観測所に引き渡されています。9月23日、欧州製の25台目のアンテナが所定の性能を満たすことが確認され、合同アルマ観測所への引き渡しが実行されました。9月30日には、このアンテナがアルマ望遠鏡山麓施設(標高2900m)の欧州アンテナ組立エリアから合同アルマ観測所が管轄するエリアに移設されました。この後、合同アルマ観測所のスタッフの手によって受信機が搭載され、更なる性能確認試験が行われます。それが完了した後に、このアンテナは標高5000mの山頂施設に運ばれ、科学観測に加わることになります。
映像:9月30日に欧州アンテナ組立エリアから運び出される欧州製12mアンテナ25号機。
合同アルマ観測所に引き渡される直前にアンテナ組立エリアで撮影された欧州製12mアンテナ25号機とスタッフたち
Credit: ESO/C. Pontoni