2013年9月10日から12日まで、東北大学川内キャンパスにて日本天文学会秋季年会が開催されました。アルマ東アジア地域センターでは国立天文台天文データセンターと協力して、アルマ望遠鏡のアーカイブデータを表示・取得することのできるバーチャル天文台機能について、研究者向けに紹介するブースを設置しました。
アルマ望遠鏡の観測は、研究者が提出する観測提案書に基づいて実行されます。観測データは提案書を出した研究者グループに渡されますが、それから1年後にはアルマ望遠鏡データアーカイブに登録され、誰でもそのデータをダウンロードして研究を行うことが可能になります。しかしアルマ望遠鏡の1回の観測で得られるデータは数十GB以上になり、そのままでは気軽にダウンロードしてデータをチェックしたり関心のあるデータを探したりするのは困難です。そこで国立天文台のバーチャル天文台プロジェクト(Japanese Virtual Observatory, JVO)と東アジア地域センターでは、アーカイブに登録されたデータを簡易的に表示・解析するソフトウェアを開発しています。これを使うことで、アルマ望遠鏡の巨大なデータから研究者が見たいデータを手軽に取り出すことが可能になり、より効率的に研究を進めることができます。
ブースには研究者が次々に訪れ、スタッフによるバーチャル天文台機能のデモを興味深そうに見たり自分で操作したりしていました。