7月7日、七夕の日を迎えたサンチャゴは数日前に雨が降った後の、気持ちのよい快晴でした。今年も、サンチャゴ日本人学校において毎年恒例となった、国立天文台の研究者による特別授業・七夕講演会が開催されました。
今年、講師を務めたのは、国立天文台チリ観測所の水野範和准教授です。私たちにも身近な星座であるオリオン座の写真の紹介から、星・銀河・宇宙について、講師が時折子どもたちへ質問を投げかけながら話しました。また、明るい星ではなく星の間の暗い部分を動物に見立てていたインカ帝国の星座や七夕の織姫・彦星の伝説について、魅力的な写真やビデオ、イラストを交えて説明をしました。
さらに、アルマ望遠鏡のあるアタカマ砂漠の紹介では、大きなアンテナを運ぶための巨大なトランスポーターのビデオや、標高差のために大気圧でつぶれたペットボトルの実物などに子どもたちは驚きの声を上げていました。講演中は常にたくさんの手が挙がり、終了後も星や宇宙に関する多くの質疑応答があるなど、例年にも増して熱気あふれる講演会となりました。(文・写真:平松直也)