サンチャゴ日本人学校の合同アルマ観測所職場見学

10月14日、サンチャゴ日本人学校の児童、生徒さん(小学校3年生から中学生の合計28人)が、合同アルマ観測所本部のあるチリのサンティアゴ、ビタクラ区のオフィスに職場見学にやって来ました。当日の天気予報は大雨だったにも関わらず、ランチの時間には気持ちのよい青空を垣間みることができ、中庭でシートを敷いてお弁当を食べることが出来ました。

職場見学は国立天文台チリ観測所の所長、長谷川哲夫教授による ”アルマ望遠鏡のおはなし” から始まりました。太陽はどのように燃えているのか、電波望遠鏡ではどのようなものが見えるのかという話から始まり、最新のアルマ望遠鏡観測から見えてきた星・惑星系の起源について話が広がりました。

アルマ望遠鏡のおはなしの後は、サンティアゴーアタカマ山麓施設ー米国電波天文台間を繋いで毎日行われているテレビ会議に参加し、国際プロジェクト内での仕事がどのように進められるのかを見学しました。さらにアタカマ砂漠にある山麓施設にビデオでつなぎ、現地の国立天文台チリ観測所の浅山信一郎准教授が施設内を案内しました。スクリーンを通して見る風景は実際に現場を歩いているような気分です。生徒さんからは、「なぜ天文学者になったの?」「どのような仕事をしているの?」など、たくさんの疑問・質問が現地にいる天文学者・技術者に投げかけられました。最後は、サンティアゴオフィスで働く天文学者のオフィスを訪ね、アルマ望遠鏡で観測したデータがどのように解析されるのかについて学びました。

どの生徒さんも興味津々。休み時間も返上で熱心に質問をしてくれ、言葉の壁を超えて現地スタッフとやり取りする生徒さん達の楽しそうな様子に職場見学の企画に関われた一人としてとても嬉しい気持ちになりました。
(文・写真: 高橋智子)

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