水野範和教授が令和6年度外務大臣表彰を受賞
国立天文台チリ観測所副所長を務める、アルマプロジェクトの水野範和(みずの のりかず)教授が令和6年度外務大臣表彰を受賞し…
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国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジン
ALMA Mail Magazine 2019年9月15日号
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今夜は「月齢16」。アルマ望遠鏡の話題をお届けします。
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Pick up!
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◎135億年前の星形成の痕跡を発見!~最遠の「老けた銀河」探査~
東京大学宇宙線研究所の馬渡健 特任研究員らの研究チームは、ろくぶんぎ座の方向にあるCOSMOSという天域で、年老いた恒星からなる銀河-「老けた」銀河-の探査を行いました。既存の観測データに加え、アルマ望遠鏡による超高感度の電波観測も独自に行い、同天域にある近赤外線で明るい3万7千の天体から「老けた」銀河の候補を3つ選び出しました。詳細な解析から、これらの天体はいずれも、宇宙年齢10億年程度の時代にある約7億歳の星からなる「老けた」銀河である可能性が高いことがわかりました。つまり、宇宙年齢わずか3億年(135億光年の距離)の時代に銀河が誕生していたことが推測できます。
https://alma-telescope.jp/news/press/cosmos-201909
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Topics
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◎双子原始星からのふぞろいな分子流から連星系形成の謎に迫る
NEC/東京大学の原千穂美氏と国立天文台の川邊良平教授を中心とした研究チームは、最も若く、連星の間隔が狭い双子原始星VLA1623Aをアルマ望遠鏡で高解像度観測しました。観測の結果、双子原始星のそれぞれから噴き出す、これまで知られていなかった不揃いな分子流を検出しました。さらに、分子流の中心部を流れるジェットの構造から、双子原始星の軌道運動に起因すると思われる、ジェットの波打ち現象を捉えることに成功しました。宇宙に数多く存在する双子星(連星)の誕生の仕組みを明らかにするための一歩であると、研究者たちは考えています。
https://alma-telescope.jp/news/press/protobinary-201909
◎アルマ望遠鏡関連2グループが国立天文台長賞を受賞
平成30年度国立天文台長賞の表彰式が7月30日に行われ、アルマ望遠鏡に貢献した2グループが表彰されました。「技術・開発部門」では、ミリ波・サブミリ波受信機の開発による国立天文台への貢献が評価され、小川英夫 大阪府立大学客員教授が受賞。「運営部門」では、合同アルマ観測所国際職員としてのアルマ運用への貢献が評価され、澤田剛士 助教、高橋智子 助教、廣田晶彦 助教、奥田武志 准教授、水野範和 教授の5名が受賞しました。
https://alma-telescope.jp/news/dgaward-201908
◎木星の巨大な嵐の内側をアルマ望遠鏡で探る
今回アルマ望遠鏡は、木星の表層で渦巻く雲から50km下までの大気の様子をとらえました。カリフォルニア大学バークレー校の研究チームは、表層の雲の下に広がるアンモニアガスの3次元分布図を作成しました。また、表層で大規模な噴出が起こった後の下層大気を調査しました。その結果、表層で大規模な噴出が起きている間、高濃度のアンモニアガスが下層から上層へ引き上げられていることが初めて明らかになりました。
https://alma-telescope.jp/news/jupiter-201908
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Events
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◎ 10月19日(土)阿南市科学センター特別講演会
時間:13:00~15:00
会場:阿南市科学センター(徳島県阿南市)
講演:ブラックホールの謎と最新天文学
講師:平松正顕(国立天文台アルマプロジェクト 助教)
定員:80名(先着順)
申込:阿南市科学センターへお電話かホームページから
詳細:阿南市科学センター
http://ananscience.jp/science/tenmonkan/mousikomi/kouenkai_2019.html
◎ 10月25日(金)・26日(土)国立天文台三鷹キャンパス特別公開「星と宇宙の日」
国立天文台の本部がある三鷹キャンパスの特別公開です。アルマ望遠鏡では、最新成果の紹介やチリ現地のジオラマ展示のほか、ミニ講演やチリ現地VR体験、電波天文学の仕組みがわかる「電波ぬりえ」などの企画を準備してお待ちしています。
詳細:https://www.nao.ac.jp/open-day/2019/
◎ 9月7日(土)~12月1日(日)栃木県子ども総合科学館
プラネタリウム番組「アルマが切り拓く宇宙~標高5000メートルの天文台~」上映中
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Afterword
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国立天文台 野辺山宇宙電波観測所の「特別公開2019」が、8月24日(土)に行われました。さわやかな晴天に恵まれ、太陽の光を浴びて真っ白に輝くパラボラアンテナと、雲一つない青空のコントラストが際立っていました。
今年の「アルマ望遠鏡・ミニ講演」では、野辺山45m望遠鏡にもゆかりの深いアルマプロジェクトの研究者3名が登壇しました。日本の野辺山から世界のノベヤマへ、そしてアルマへ。日々進化を遂げる電波天文の歩みをご紹介しました。ほかにも、観測成果ポスターの解説、ジオラマ展示、電波ぬりえ体験など、アルマ望遠鏡の成果を通じてたくさんの笑顔が見られた1日となりました。10月は国立天文台三鷹地区の特別公開「星と宇宙の日」をはじめ、各地でイベントを予定しています。ぜひご参加ください。
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国立天文台チリ観測所副所長を務める、アルマプロジェクトの水野範和(みずの のりかず)教授が令和6年度外務大臣表彰を受賞し…
この研究成果は、2024年10月7日に欧州南天天文台(ESO)他からプレスリリースされたものです。詳しくは、ESOのプレスリリース(…