2023. 10. 30

【ALMAメールマガジン】惑星形成の最初の一歩が捉えられる

===============================国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジンALMA Mail Magazine 2023年10月30日号================================今夜は「月齢16」。アルマ望遠鏡の話題をお届けします。――――――Pick up!―――――― ◆惑星形成の最初の一歩が捉えられる国立天文台の大橋聡史 特任助教らの国際研究チームは、比較的若い原始星、おうし座DG 星まわりの原始惑星系円盤に対し、アルマ望遠鏡による高解像度観測や多波長観測を行い、円盤の構造や惑星の材料となる塵の大きさ、量について詳細に調べました。その結果、円盤はのっぺりとしていて、惑星の痕跡がないことから惑星形成前夜の様子であると判明しました。さらに塵は外側で大きく成長していたり、内側では通常より塵の濃度が上昇していることがわかりました。惑星形成がどのように始まるのか、その最初の一歩を明らかにしました。https://alma-telescope.jp/news/dgtau-202310――――――――――Afterword――――――――――Pick up! で取り上げられた◆惑星形成の最初の一歩が捉えられる若い原始星、おうし座DG 星まわりの原始惑星系円盤を観測し、惑星形成前夜の様子をとらえ、惑星形成がどのように始まるのか、その最初の一歩を明らかにしたという研究成果でした。おうし座とぎょしゃ座の境界付近には、赤ちゃん星のゆりかごと形容される活発な星形成領域があります。アルマ望遠鏡の代表的な成果として挙げられる、おうし座HL星を取り囲む塵の円盤の観測では、同心円状の細い環が幾重にも並んでいる様子がはっきりと捉えられ、惑星が生まれつつある様子を直接観測したものと考えられています。アルマ望遠鏡では、今後より効率良く観測を行うことが可能となる性能の向上も計画されています。より多くの赤ちゃん星周辺で惑星が生まれつつある現場のデータを集めることで、地球から離れたところに存在する恒星周辺における惑星のでき方に関する新たな知見が得られるものと期待されています。又、今年で本格運用開始10周年となるアルマ望遠鏡を用いることで今までにもおうし座の星形成領域における赤ちゃん星の画期的な観測が数多くなされています。よろしければ以下のURLからご覧下さい。アルマ望遠鏡、「視力2000」を達成!- 史上最高解像度で惑星誕生の現場の撮影に成功https://alma-telescope.jp/news/press/mt-2000地球型惑星の形成現場を描き出す~アルマ望遠鏡で捉えた原始ミニ太陽系~https://alma-telescope.jp/news/press/dmtau-201903星の卵の「国勢調査」―アルマ望遠鏡が追う星のヒナ誕生までの10万年https://alma-telescope.jp/news/press/taurus-202008国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジンは毎月十六夜の晩にお送りしておりますが、今後、トピックスの少ない月は、発行をお休みさせていただく場合があります。今後とも、国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジンをご愛読くださいますようお願いいたします。――――――――――――――――――― ☆ ―In Search of Our Cosmic Origins▼Twitterhttp://twitter.com/ALMA_Japan▼Instagramhttps://www.instagram.com/alma_japan/▼メールマガジン登録/解除https://alma-telescope.jp/mailmagazine▼お問い合わせhttps://alma-telescope.jp/contact― ☆ ―――――――――――――――――――自然科学研究機構 国立天文台アルマプロジェクトCopyright(C) 2023 Atacama LargeMillimeter/submillimeter Array (ALMA), NAOJ.All rights reserved.

NEW ARTICLES