2012. 6. 5

【ALMA Mail Magazine】 2012年6月5日号 ~アルマ望遠鏡観測画像公開!~

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▲▲▲ ALMA Mail Magazine 2012年6月5日号
Atacama Large Millimeter/submillimeter Array < http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/> ====================================================================
――― 国立天文台のALMA(アルマ)計画に関心をお持ちの皆さま ―――
毎月月齢16の夜にお届けしているアルマ望遠鏡メールマガジン。
国立天文台が進めているアルマ計画の近況をお届けいたします。
最新情報はアルマ望遠鏡のウェブサイト http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/
ならびにアルマ望遠鏡Twitterアカウント http://twitter.com/ALMA_Japan
をご覧ください。
INDEX
最新情報 / アルマ通信
 5月14日 山頂施設のアンテナが33台に
 5月20日 日本地球惑星科学連合2012年大会にブース出展
 5月29日 ACAアンテナとACA相関器を使った初めての偏波試験観測
 5月 9日 森田耕一郎教授の死去に関して
 5月14日 森田耕一郎教授 追悼式をサンティアゴで開催
PICK UP!
 6月 1日 アルマ望遠鏡で見た活動銀河ケンタウルスA
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 ■ 最新情報 / アルマ通信 ■
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◎ 5月14日 山頂施設のアンテナが33台に
チリ北部・チャナントール高原でのアルマ望遠鏡の建設は着々と進んでいま
す。2012年5月12日、北米製の直径12mアンテナ1台が山頂施設に運ばれ、
山頂施設に設置されたアンテナの数は33台になりました。アルマ望遠鏡は完
成すると66台のアンテナを備えることになりますので、今回その折り返し地
点に到達したことになります。
[最新情報] 山頂施設のアンテナが33台に
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2012/051433.html
◎ 5月20日 日本地球惑星科学連合2012年大会にブース出展
日本地球惑星科学連合2012年大会に、国立天文台チリ観測所はブース出展し
ました。アルマの現在の様子や、観測画像についてご興味を持たれている方
が多く立ち寄られました。
[アルマ通信] 日本地球惑星科学連合2012年大会にブース出展
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/alma/2012/05202012_3.html
◎ 5月29日 ACAアンテナとACA相関器を使った初めての偏波試験観測
日本が製造を担当するACA(アタカマ・コンパクト・アレイ)7メートルアン
テナ5台とACA相関器を使った初めての偏波観測試験が行われました。電波
の振動の偏りを偏波といい、これを観測することで天体の磁場構造などを調
べることができます。今回の観測では、非常に高い精度での偏波検出能力が
確認されました。
[最新情報] ACAアンテナとACA相関器を使った初めての偏波試験観測
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2012/0529acaaca.html
◎ 5月 9日 森田耕一郎教授の死去に関して
  5月14日 森田耕一郎教授 追悼式をサンティアゴで開催
5月7日早朝 (チリ時間)、国立天文台チリ観測所所属の森田耕一郎教授が逝
去されました。森田教授は、複数のアンテナを組み合わせて一つの望遠鏡と
して動作させる「開口合成法」の研究において世界を代表する研究者の1人
であり、電波干渉計の性能を最大限に引き出すための研究において多大な業
績を残されました。
アルマ望遠鏡プロジェクト職員一同深い悲しみを共有しつつ、森田教授の遺
志を継いで前に進んで行くことを改めて誓うとともに、教授のご冥福をお祈
り致します。
[アルマ通信] 森田耕一郎教授の死去に関して
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/alma/2012/0509post_430.html
[アルマ通信] 森田耕一郎教授 追悼式をサンティアゴで開催
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/alma/2012/0514post_432.html
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 ■ PICK UP! ■
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◎アルマ望遠鏡で見た活動銀河ケンタウルスA
アルマ望遠鏡で観測した銀河の画像を新たに公開しました。
これまでにない感度と解像度で活動銀河ケンタウルスAの中心部を撮影し、
可視光では見通すことのできない大量の塵の帯に隠された銀河の奥深くを詳
しく写し出すことに成功しました。
アルマ望遠鏡は建設と並行して初期科学運用を行っていますが、既に世界最
高の電波干渉計としての能力を見せています。
合同アルマ観測所は、次の観測シーズン(サイクル1)に向けた観測提案の
公募を開始しました。来年1月から開始されるサイクル1では、アルマ望遠
鏡の性能は大きく向上します。2倍以上の数のアンテナを観測に使うことが
でき、アンテナ間隔は最大で約1kmまで拡大され、解像度も2倍以上向上し
ます。
[最新情報] アルマ望遠鏡で見た活動銀河ケンタウルスA
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2012/0601a.html
■詳しくは、アルマ望遠鏡ウェブサイトをご覧ください。
  http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/ (日本語)
  http://alma.mtk.nao.ac.jp/e/ (英語)
■アルマ・メールマガジン バックナンバー
  http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/mailmagazine/
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 ■ あとがき ■
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アルマ望遠鏡が見た天体の姿が次々と明らかになっています。天文学者はそ
の鮮明な画像に驚き、これから生み出されるであろう成果に期待を膨らませ
ています。
アルマ望遠鏡での観測は、プロポーザルと呼ばれる観測提案を提出するとこ
ろから始まります。アルマ望遠鏡を使ってどのような観測をし、それによっ
てどんな成果を見込むことができるのか、観測に必要な科学的、技術的な内
容を投稿します。世界中から寄せられた提案はひとつの国際的な審査会に集
められ、専門家によって選考が行われます。科学的価値の高さや研究の実現
可能性、そしてアルマ望遠鏡の科学目標との関連が強いことを基準とし、限
られた貴重な観測時間を割くに値する提案が選び出されるのです。
見事、観測時間を獲得すると観測手順を詳しく指示する手順書を作成して送
信。すると、チリのアルマ天文台では、手順書に従って観測が行われます。
観測が終わったらデータをダウンロードし、研究者はデータをもとに解析を
行ったり、論文を書いたりします。
日本からはとても遠い南米チリですが、現地へ行かずともアルマ望遠鏡の観
測データを使った研究はできるのです。アルマでは電波天文学者だけでなく、
幅広い研究者の利用を勧めています。他分野の研究者も使いやすいソフト
ウェアの開発や、観測手順を手助けするアルマ東アジア地域センターなど、
サポート体制を充実させています。
現在公募されている観測期間は来年1月からの10ヶ月間。また新たな宇宙の
姿を私達に見せてくれることでしょう。
■ご意見、ご感想はお問い合わせフォームからお寄せください。
 お問い合わせフォーム:http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/inquiry/
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