日本地球惑星科学連合2019年大会 アルマ望遠鏡ブースに500名来場

2019年5月26日(日)~30日(木)の5日間、千葉県千葉市の幕張メッセで「日本地球惑星科学連合2019年大会」が開催されました。この大会は、宇宙惑星科学、大気水圏科学、地球人間圏科学、固体地球科学、地球生命科学を幅広くカバーする国際学会です。アルマ望遠鏡の展示ブースでは、「史上初のブラックホール観測」「惑星誕生」「アストロバイオロジー」などの成果を中心にご紹介しました。高校・大学・大学院生、企業や研究機関の研究者など、たくさんの方が足を運んでくださいました。

今年はブラックホール観測のニュースを受けて「世界の望遠鏡をつなぐとは、どういうこと?」などの質問が寄せられました。「望遠鏡をつなぐ」とは、各地にある望遠鏡で同じ対象を同時に観測し、そのデータを統合させて仮想的な巨大望遠鏡を作り出すことです。一般に、望遠鏡は口径が大きいほど解像度が上がります。しかし、直径何万㎞もある巨大望遠鏡(=パラボラアンテナ)を作るのは不可能です。そこで、世界各地の電波望遠鏡をつなぎ、地球サイズの望遠鏡と同じ精度でブラックホールを観測したのです。

ブラックホール観測のニュースを受けて「複数のアンテナを組み合わせて観測する」という手法が多くの方に知られるようになりました。ブースでは、アルマ望遠鏡自体もこの仕組みを使って観測していること、ブラックホール以外にもさまざまな観測成果をあげていることなどを来場者にご紹介しました。

 

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日本地球惑星科学連合2019年大会でのアルマ望遠鏡展示ブースの様子
Credit: 国立天文台

 
今年は、展示の一つとしてVR体験をご用意しました。アルマ望遠鏡が設置されているチリの標高5000mを旅するバーチャルツアーです。「標高5000m」なんて普段なかなか行くことのできない場所ですが、VRを使って、あっという間に地球の反対側へ。チリのアタカマ砂漠ではたらく66台のアルマ望遠鏡を間近で体験していただきました。

 

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アルマ望遠鏡VR体験の様子
Credit: 国立天文台

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