国立天文台で顕著な業績を上げた研究者・グループに送られる平成23年度国立天文台長賞が、アルマ望遠鏡バンド10受信機開発チームに送られました。
アルマ望遠鏡が観測できる電波のうちで最も高い周波数を受信するバンド10受信機の開発は、きわめて挑戦的な課題でした。開発チームは窒化ニオブ系の新たな超伝導材料の開発によって、アルマ望遠鏡が求める厳しい性能をクリアする受信機を開発することに成功しました。今回の国立天文台長賞は、この業績が評価されたものです。バンド10受信機開発チームは、これまでに平成22年度超伝導科学技術賞、平成23年度文部科学大臣表彰・科学技術賞も受賞しています。
バンド10開発チームリーダーの鵜澤佳徳 国立天文台准教授は、今回の受賞に当たり「栄誉ある台長賞やその他各賞をいただけたのは、台内の皆様のご支援に加え、情報通信研究機構、大阪府立大学、中国紫金山天文台などの台外関係者のご協力によるものです。この場をお借りして、感謝の意を表します。ALMA計画の成功に貢献できるよう、今後もチーム一丸となって頑張る所存です。」と述べています。
写真は、表彰式での観山正見 国立天文台長(右端)とバンド10開発チーム(前列左から、黒岩宏一、横島髙雄、鵜澤佳徳。後列左から金子慶子、アルバロ・ゴンザレス、宮地晃平、クロッグ・マティアス、藤井泰範)です。