アルマ望遠鏡科学観測サイクル3の観測提案審査

アルマ望遠鏡科学観測サイクル3に提出された1578件の観測提案の科学的審査が完了しました。観測提案審査会は、アニーラ・サージェント議長(米国・カリフォルニア工科大学)のもと、6月に大阪で開催されました。世界中から集まった97名の科学者が審査員となり、各提案の期待される科学的価値について審査しました。評価の高かった401件がアルマ望遠鏡科学観測サイクル3で観測するプロジェクトとして選ばれました。

審査の結果はすでに研究者に送られています。選定されたプロジェクトは幅広い観測対象を網羅しており、図に示す通り、5つのアルマ科学カテゴリーに分布しています。

科学観測サイクル3は2015年10月に開始し、1年間予定されています。この新たな観測期間では、全期間を通して少なくとも48台のアンテナを観測に使用することができます。12mアンテナ36台の12mアレイと、7mアンテナ10台と12mアンテナ2台(単一鏡)のモリタアレイです。

現在、全66台のアンテナはすでに運搬を終え、8台の受信機を搭載されて標高5000mの山頂施設に設置されています。アルマ望遠鏡は16台のアンテナで2011年9月30日に科学運用を開始しました。最高能力のわずか4分の1だったにも関わらず、アルマは同種の望遠鏡の中で最高の電波望遠鏡となりました。それから今までの間、強力な分解能によってアルマは、 おうし座HL星の惑星の起源についての革新的な画像 や、重力レンズ効果がもたらしたSDP.81のアインシュタイン・リング などの画像を生み出し、天文学の新しい扉を開くこととなったのです。

Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)

NEW ARTICLES