東アジア・アルマ ディベロップメントワークショップ/サイエンスワークショップ開催

2018年12月14日~15日に大阪府立大学で東アジア・アルマ ディベロップメントワークショップが、12月17日~19日に大阪府立大学I-siteなんばで東アジア・アルマ サイエンスワークショップが、それぞれ開催されました。

東アジア・アルマ ディベロップメントワークショップは、東アジア地域が持つ最先端技術を活かしてアルマ望遠鏡の性能向上を実現することを目指し、さまざまな開発項目の議論や情報の共有を図るために開催されており、今回で7回目を迎えます。今年のテーマは広帯域IF (中間周波数:intermediate frequency)で、47名の参加がありました。同時観測可能な電波周波数帯域を拡大すれば、たとえば星の誕生領域に含まれるさまざまな分子が放つ電波輝線を数多くとらえることが可能になるほか、遠方銀河の距離(赤方偏移)測定の効率向上が期待できます。今回のワークショップでは、広帯域化が天文学のさまざまな分野にもたらすメリットについて天文学者からの発表があったほか、国内外の大学・研究機関に所属する研究者や技術者が持つ広帯域化技術の現状と将来計画が発表されました。

ディベロップメントワークショップ

東アジア・アルマ ディベロップメントワークショップの参加者集合写真
Credit: 国立天文台

続いて行われた東アジア・アルマ サイエンスワークショップでは、研究者がこれまでの研究成果を発表することによって東アジア地域の研究機関・大学に所属する研究者の相互交流と新しい共同研究を創出することを目指しており、今回は88名の研究者が参加しました。アルマ望遠鏡を使って実行可能な天文学の幅の広さを反映して、太陽研究と恒星天文学、惑星科学、星間化学、星と惑星の誕生、銀河系の分子雲、ブラックホール、近傍銀河から超遠方天体・原始銀河団など、多彩な研究成果が紹介されました。さらに、ディベロップメントワークショップのまとめや多視野受信機開発の状況なども紹介され、新しい技術開発に裏打ちされた天文学の新展開についても議論がなされました。

サイエンスワークショップ

東アジア・アルマ サイエンスワークショップの参加者集合写真
Credit: 国立天文台

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