アルマ望遠鏡を支える人々⑤
「アルマ望遠鏡サンティアゴオフィス」で働く
天文学者のシゴト

標高5000mの砂漠の高地に建設されたアルマ望遠鏡は、標高2900mに位置するアルマ望遠鏡山麓施設から遠隔操作されています。さらには、山麓施設からシャトルバスと飛行機を乗り継いで約4時間、チリの首都サンティアゴにもアルマ望遠鏡のオフィスがあります。ここには、アルマ望遠鏡の運用を円滑に進めるため、山麓施設ではできないさまざまな仕事を行う天文学者がいます。今回は、石井 峻(いしい しゅん)国立天文台チリ観測所助教(インタビュー当時)に、サンティアゴオフィスでの天文学者の役割について聞きました。(インタビュー実施:2018年7月)

美しい山々に囲まれたサンティアゴで

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石井峻 国立天文台チリ観測所助教(インタビュー当時)。インタビューは、合同アルマ観測所サンティアゴオフィスで行いました。 Credit:国立天文台

── 石井さんはチリに来てどれくらいですか?

石井: 2016年10月に着任したので、もうすぐ2年ですね。

── チリに赴任される前は、どちらにいらしたんですか?

東京大学の天文学教育研究センター(東京都三鷹市)にいました。ちなみに、その前にいた筑波大学のプロジェクトの関係で、チリに来たのは2009年が最初です。

── 最初にチリに来てから10年近くたちますね。

そうですね。日本で学位をとった後、チリ大学でポスドク(博士研究員)をしていたので、チリに住むのは2回目です。滞在期間という意味では通算5年くらいですね。だんだん長くなってきました。

── チリはいかがですか?

数年前と比べると、大きなショッピングモールや新しいマンションがどんどんできて都会になったなあと。チリ大学にいた時は、あるお宅の屋根裏部屋に下宿していたんですが、そこも今ではすっかり高層マンションに変わってしまいました。

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サンティアゴの街と山並み。 Credit:国立天文台

── オフィスの窓から見える雪山がきれいですね。

雨が降った翌朝は空気が澄んでいて、すごくきれいです。僕は長野県出身で、山に囲まれたところで育ちました。サンティアゴも山に囲まれているので、天気のいい日は山を眺めて少し安らぐところはあります。東京にいたときは山がなくて、ちょっと落ち着かない気持ちもあったんです。ここから見えるのは標高4000mを超える山々も多いので、ちょっと高すぎるんですけどね(笑)

 

サンティアゴオフィスの1日

チリの地図

サンティアゴから山麓施設までは、飛行機で約2時間、さらに車で2時間くらいかかります。 Credit:国立天文台

 
── 以前、アタカマの山麓施設(標高2900m)で、高橋智子さんのインタビューをしました
アルマ望遠鏡を運用する国際組織「合同アルマ観測所」の中で、高橋さんは科学運用部門の一員ということでしたが、石井さんも科学運用部門の所属ですか?

はい、私も科学運用部門のメンバーです。高橋さんと同じように、交代で山麓施設に出張して仕事をすることもあります。今日はサンティアゴオフィスでの仕事です。

── ここでの1日のスケジュールはどんなものですか?

山麓施設のようにシフト制ではないので、基本的に日中勤務です。朝9時頃に出勤して、まずはメールチェック。そのあと、これは大事なことなんですが、昨晩の観測で起きた問題を一通りチェックします。特に、自分の担当しているところに関係する問題がないかというのを確認します。

── 具体的に何の担当をされているんですか?

「シフトログツール」というものを担当しています。これは、アルマ望遠鏡の観測履歴をほぼリアルタイムで取得、蓄積して、どのプロジェクトの観測を、いつ、何台のアンテナで行ったか、その時の気象条件はどうだったか、問題は起きなかったか、といったことを記録する仕組みです。また、これらの情報に基づいて、観測の効率や、どのような要因で観測できない時間が生じたかといった統計量を算出する機能も備えています。アルマプロジェクト全体で共有する日報のもとになるツールで、常に動いていないといけないものなので、もしそれに問題があったら対処します。

── なるほど。

もうひとつは、「オフ点」の業務ですね。

── 「オフ点」というのは?

アルマ望遠鏡で行う観測には、干渉計と単一鏡という2種類の観測手法があります。どちらの観測でも天体の電波の強さを測るわけですが、単一鏡での観測の場合、実は地球の大気が出す電波も混ざりこんでしまいます。ですので、天体の電波がない場所を観測して大気の電波だけを測定するんです。この場所を「オフ点」と言います。観測したい天体の方向の観測点(=オン点)の観測結果から、余計な電波のない「オフ点」の観測結果を引き算することによって、天体の電波の強度を求めることができるんです。

※参考:
アルマ望遠鏡のしくみ 第2回 たくさんのアンテナをつないでひとつに「電波干渉計」
アルマ望遠鏡のしくみ 第3回 データの信頼性を担保するための工夫

 
── なるほど、地球大気の電波を取り除くんですね。

はい。観測したい天体の電波の強さを正確に測定するために、「オフ点」が必要なんです。そのため、本当はきれいであるはずの「オフ点」に他の天体の電波が混ざっていては、研究に使える良いデータにはなりません。

── 問題がおきたこともありますか?

はい。最近あった例ですと、オフ点が天頂の近くを通ってしまって、その時に進んでいる観測がストップするという問題が発生しました。実は、アルマ望遠鏡のように上下左右に動くアンテナは、真上を観測するのが苦手なんです。その場合は、別のオフ点を選び直すとか、オペレータに向けて注意を出すとか、そういった対応をしています。

── 目がはなせないですね。

その作業がざっと終わったところで、朝ひとつくらいミーティングがあります。たとえば先週の金曜日は、シフトログツール管理担当者のミーティングがありました。新しいバージョンのリリースに向けて、ドイツにいるヨーロッパ南天天文台のソフトウェア・エンジニアとオンラインで1時間ほど打ち合わせをしました。その結果をまとめて開発スケジュールに反映させます。そのあとは、観測データの信頼性確保のためのデータ解析とレポート作成をしました。12時から15時くらいまで、昼を挟んで2時間くらいですね。

スケジュール

石井さんの1日の業務スケジュール

15時からは、ここサンティアゴオフィスと山麓施設をつないだミーティングがあります。昨日の観測がどうだったか、今の望遠鏡の状態がどうか、そして今夜どういう観測をするか、といった話をします。科学運用部門のほぼ全員が参加します。

── サンティアゴと山麓施設をつないで会議ですか。

はい、毎日やっています。30分くらいですね。そのあと、自分のデスクに戻って、別の打ち合わせに向けた資料を作ります。たとえば、新しい観測手法の評価試験の資料ですね。将来に向けた新しい観測手法の確立というのも私たちの仕事です。そのあと時間があれば、自分の科学論文の執筆をしつつ、帰宅という形です。

 

自分の強みを生かして

── 石井さんも高橋さんも科学運用部門の一員ということでしたが、仕事内容も同じなんですか?

同じところもあるんですけど、違うところもあって…。先ほどの、観測データの信頼性確保(データ較正)の業務では、僕は単一鏡観測の経験が長いので「オフ点」という仕事を担当していますが、高橋さんは干渉計観測の豊富な経験を持っているので別の内容を担当しています。仕事の項目という意味では似ているんですけれど、内容としてはそれぞれの強みを生かした形で少しずつ違っています。

── 担当というのは、「これをやりたい」って自分で手を上げるんですか?

そうですね。上司と相談して、これまでやってきた自分の強みの部分と興味、あとは、合同アルマ観測所で今必要とされているもののマッチングで決まっています。

── それぞれの天文学者の強みを生かして、アルマ望遠鏡を運用するための様々な準備をしているのがここサンティアゴオフィスなんですね。

そうですね。

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Credit:国立天文台

── 山麓施設での業務とサンティアゴでの業務は違いますか?

山麓施設は、まさに日々望遠鏡を動かしている現場なので、その日の観測やトラブル対応に直結する仕事が多いです。サンティアゴでやっているのは、日常的な運用のサポートに加えて、観測の準備段階で重要なデータ較正、将来を見据えた新しい観測手法の評価試験などですね。

── ここでは、山麓施設では対処できないような業務をおこなっている、ということですね。

山麓施設には科学運用部門の天文学者が交代で行きますが、何か問題が起きた時、その場に一番くわしい人がいるかというと、必ずしもそうとは限りません。もちろん現場で対処できるところはしてもらい、そうでなかったときにはこちらでどんどんサポートするという体制です。

── 強力な連携体制ですね。ここでの業務で、特に思い入れのあるものはありますか?

先ほど出てきた「オフ点」ですね。宇宙に浮かぶ星の材料、分子雲に含まれる一酸化炭素分子(CO)からの電波を観測することがよくあるのですが、アルマ望遠鏡は非常に感度がよいので、オフ点、つまり天体の電波がないと思っていた場所でも時として分子雲が淡く広がっていて、そこからの電波が検出されてしまうんです。これは過去にはかなり多くのケースであって、課題のひとつになっていました。そうすると以前はその度に「観測提案者に新しいオフ点候補をリクエストしてもらい、もう一回観測して、電波がないかチェックして…」というのを繰り返さなければならなかったんです。それは、観測時間としても損失が大きい。

── たくさんの観測が控えていますしね。

アルマ望遠鏡での観測を提案してくる研究者の中には電波天文学者ではない方もいるので、そういった方々に「自分でいいオフ点見つけてくださいね」というのは、なかなか難しいことです。そこは合同アルマ観測所としてしっかりケアする必要があるということで、「キレイなオフ点を探す」という業務が重要になってくるわけです。8人くらいのチームで取り組んでいて、僕が技術的なリードを担当しています。

 

普通のゴールの、その先へ

── 具体的にはどんな作業ですか?

「オフ点」を探すときに、どの分子を観測対象とするか、ターゲット天体からどのくらい離れた位置まで許容するかなど、細かいパラメーターを決めます。次に、そのパラメーター通りに望遠鏡を動かすための専用の観測プログラムと指示書を作り、実際に「オフ点」候補を試験的に観測します。このプログラムの作成や山麓施設からの試験観測は、別のチームメンバーに担当してもらいます。そうやっていろんな人の協力を得て、ようやく「オフ点」の確認ができるんです。

── 細かな作業ですね。

かなり試行錯誤を重ねました。最終的には研究者が観測したいターゲット天体に応じた「オフ点」を80パターンくらい提供したのですが、今のところ、「オフ点」に不要な電波はひとつもないことがわかりました。そういう苦労というか、試行錯誤があった分、うまくいってほっとすると同時に、やりがいを感じています。

── 毎年アルマ望遠鏡で採択されたひとつひとつの観測提案に対して、「このケースはこのオフ点」というふうにテストしていくんですか?

そうです。まず、観測提案の内容に応じてテストの内容を決めます。例えば、「一酸化炭素(CO)の観測」で、「オリオン大星雲のまわり」で探す、といった感じです。そして、過去の観測データを見つつ「オフ点」の候補を挙げていき、実際に観測して確かめます。慣れてくるとコツがわかってきて、最終的には効率よく見つけられるようになりました。また、一度良い「オフ点」とわかった場所をカタログ化することで、別の観測提案でも再利用できるように整備もしています。

── 確かに、良い「オフ点」を自分で設定するとなると、電波天文観測の経験がない方にとってはハードルが高そうですね。

普通、観測は天体を検出することが目的なんですが、オフ点探しは天体を検出しないことが目的なので、ちょっと普段とはマインドが違うんです。かなり地味な業務ですが、観測を支えるという意味では大事な仕事かなと思っています。

── 望遠鏡さえあればすぐに観測できるというわけではないんですね。アルマ望遠鏡は、性能が高いからこそ色々テストする必要がある、という面もありますか?

そうですね。アルマ望遠鏡は、おっしゃるとおり非常に性能が良いので、普通の望遠鏡だったらここがゴールだっていうところは早々と達成してしまいます。そうすると「じゃぁ、さらにその先に行けるんじゃない?」というアイディアが世界中からどんどん出てきます。そんなアイディアが、新しい観測手法の確立につながっていると思います。

── ゴールの先に、新しい観測があるわけですね。

ただ、やはりアルマ望遠鏡としては、ある一定の水準が保証された高品質データを提供するというのも非常に重要です。単に「できるかもしれない」というだけではダメで、じゃぁそれはこういう条件で、こういう観測をして、こういう解析をすれば、研究に耐えうるデータができるよ、というところまで確立しないといけない。それが僕たちの仕事なんです。

── ここサンティアゴオフィスや山麓施設ではたらく天文学者の皆さんたちが、アルマ望遠鏡の高度な装置開発と科学研究の間をつないでいるんだなぁと感じます。

ありがとうございます。

 

ちゃんと4分の1は日本

── ここからは、アルマ望遠鏡のような国際的な研究所で仕事をすることの魅力や、逆に苦労もあるんだろうと思うんですけど、そういうところを教えてください。

まず、苦労という意味では、世界中からいろんな人が集まってきているのに加えて、アンテナは66台もあり、いろいろなシステムがあり、さらには世界各国に地域センターがあり…、というアルマ特有の複雑な環境に慣れるというのが、ここへ来て2年間苦労したところです。人の配置も複雑、システムも複雑、そういったシステムに慣れていくっていうのが大変だったことですね。

── アルマ望遠鏡特有の環境ですね。

海外で働くのは大変じゃないか?というのも確かにありますね。でもアルマの場合は、国際的な研究機関ではありますが4分の1は日本が貢献しているだけあって、日本の方も実は多くいます。海外の研究機関でアウェイな環境にいるというよりは、「ちゃんと4分の1、日本になっているな」という気がしています。チリ大学でポスドクをしていたときにははじめ日本人は僕ひとりだけだったので、完全に外国だという気持ちがありました。そのときとはかなり印象が違います。

── 「4分の1ホーム」というのは新しい考え方ですね。

これを作り上げた最初の方たちは苦労したというお話をよく聞きますが、そのおかげで後から来た僕たちは今恩恵を受けられるっていうことだと思いますね。

── それは魅力のひとつですね。

そうですね。あとは、子育て世代の同僚が多くて、そういったところにかなり理解があるのも魅力のひとつだと思います。

── いろいろな国の人がいる環境で、働くことに対する考え方の違いも感じますか。

たとえばヨーロッパの方たちだと、今まさにバケーションシーズンで長期休暇に入っています。それでリフレッシュして戻ってきてしっかり働くというのは、近くで見ていてメリハリを感じます。日本だと、そこまでメリハリはつけにくいので、面白いなと思いますね。

── 日本人は割とお正月、年末年始にしっかり休むと聞いたんですけど・・・。クリスマスは、きっとヨーロッパの方たちもお休みに入りますよね?

はい。ですので、だいたい年末年始もチリ人か日本人が山麓施設で運用を担当しているような印象があります(笑)ただ、山麓施設での運用業務は、国にかかわらずひとりにつき年8回っていう数字は決まっているので、それを先に使うか、後に使うか、っていう話ですね。

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山麓施設のコントロールルーム。見学者の皆さんに運用方法を紹介する石井さん。 Credit:国立天文台

 

アルマ望遠鏡で「星形成」の様々なステージを追いかけたい

── 石井さんご自身は、運用業務の傍ら、どんな研究をされているのですか?

僕自身の研究テーマは、「天の川銀河内の星形成」を研究しています。星は冷たいガスから生まれるので、それを見るのに適しているのが、アルマ望遠鏡で観測できる「ミリ波・サブミリ波」という電波の領域ですね。特に僕が注目しているのは、大質量星の形成です。大質量星というのは寿命が短いんですけれど、強い紫外線を出したり、更に最期には超新星爆発を起こしたり、まわりに及ぼす影響が非常に大きい。ただ、どうやって誕生するかという点ではまだわかっていない部分も多いので、非常に注目しています。どういった環境から大質量星が生まれてきて、さらには周囲にどういった影響を及ぼすかというのを、アルマ望遠鏡をはじめとした望遠鏡を使って観測しています。

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Credit:国立天文台

特に星形成というのは、巨大な分子雲くらいの非常に大きいスケール、数百光年ぐらいのスケールから、個々の星という小さなスケールまで非常に幅広い現象を扱うので、そういうスケールの大きな変化をいかにして追いかけるかっていうのも非常に面白いところです。アルマ望遠鏡を使って、星形成の様々なステージを追いかけようとしています。

── その星形成の中でも、具体的に注目している天体はありますか?

はい。ひとつは、最近、野辺山宇宙電波観測所の45m望遠鏡の星形成レガシープロジェクトでも観測した、オリオン大星雲ですね。野辺山45m望遠鏡で非常に広範囲に観測して、オリオン分子雲の構造を詳しく調べています(注:無事に2019年に論文として発表できました)。その中で見つけた面白い領域をアルマ望遠鏡でも観測したいと思っています。

── アルマ望遠鏡のデータはこれまでの望遠鏡と比べると桁違いによく見えるものだと聞きますが、そのあたりの印象はありますか。

アルマの運用業務はとりあえず置いておいて、観測者として見たときに、アルマ望遠鏡で得られるデータは見たかったものが出てくるだけじゃなくて、予想もしていなかったものが出てくる、というようなことがありますね。すごく驚いています。特に、一度の観測で、複数の分子ガスの種類を観測できるんです。分子の種類ごとの違いが鮮明に描き出されるところに驚きを感じました。

── 最後に、今後の展望はありますか?

今の時点では、アルマプロジェクトに来て約2年、仕事も慣れてきて、いろいろ取り組みの成果も出つつあるところなので、その中でさらにしっかり役割を果たして、より貢献できたらなという気持ちが強いです。今アルマでやっているものが、どこかはわからないですけれど、この先につながっていけばいいなと思っています。いろいろ仕事があって、それが楽しいのはいいんですが、せっかくアルマで働いていて、アルマのデータがあるので、しっかり天文学者としてもアルマを研究に使いたいなとも思っています。

── それは観測提案をして、自分のデータを持つということですか?

はい、野辺山の45m電波望遠鏡で観測した結果を元に、アルマ望遠鏡に観測提案したプロジェクトが無事採択されて、観測が行われました。銀河系内の星形成領域の観測です。思いがけない部分もあり、解釈は難しいのですが、面白い結果が見えつつあります。

── ここでの業務と科学研究の両立ですね。

そうですね。研究のことで言えば、国際チームのメンバーと一緒に観測提案書を出して、それも幸い、観測サイクル5(2017年度)で採択されたので、そういったコラボレーションももっと進められたらなと思っています。

── 今後の研究成果を楽しみにしています。ありがとうございました。

 

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Credit:国立天文台

石井 峻(国立天文台アルマプロジェクト 特任准教授)

石井 峻(国立天文台アルマプロジェクト 特任准教授)

2011年、筑波大学にて博士号を取得。大学院では南極内陸部でのテラヘルツ天文学開拓を目指して、天の川銀河の広域観測専用のサブミリ波望遠鏡を開発し、大質量星形成領域の観測的研究を進めた。学位取得後はチリ大学、筑波大学、東京大学を経て、2016年より国立天文台チリ観測所助教。チリに赴任し、合同アルマ観測所にてアルマ望遠鏡の現地運用と観測精度向上、特に単一鏡観測モードでの新規観測手法の開発と評価に貢献した。2020年から現職。東アジア地域センターにてアルマ望遠鏡の観測モードの開発に取り組むとともに、東アジア地域が推進するモリタアレイ向け新型分光計開発プロジェクトの実証試験にも参画している。アルマ望遠鏡をはじめとする他の国内外の望遠鏡を用いて大質量星の形成とそれが周囲の環境に及ぼす影響を明らかにしようとしている。

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