2017. 6. 11

【ALMAメールマガジン】1等星フォーマルハウトの完全なリングを撮影

Atacama Large Millimeter/submillimeter Array(ALMA)

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国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジン

ALMA Mail Magazine 2017年6月11日号
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今夜は「月齢16」、
アルマ望遠鏡の話題をお届けします。

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pick up!
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◎1等星フォーマルハウトの環をふたたび観測

アルマ望遠鏡が、1等星フォーマルハウトを
取り巻く環をふたたび撮影しました。塵とガス
からなるこの美しい環は、フォーマルハウトを
回る彗星どうしが衝突して作られたのでは
ないかと考えられています。

フォーマルハウトを取り巻く環は、2012年アル
マ望遠鏡の初めての科学成果として大々的に
発表されました。このとき環は半分しか観測
されていなかったにもかかわらず、その詳細な
画像からは環の性質や起源に関するさまざま
な手がかりが得られ、まさにアルマ望遠鏡に
よる天文学新時代の幕開けを告げるにふさわ
しい成果でした。
今回、国際研究チームは、アルマ望遠鏡を
使ってフォーマルハウトのまわりの環の全体像
を描き出すことに成功しました。完全な環の
画像は、単に美しいだけでなく、その化学的な
特徴が太陽系の彗星と似ていることも示唆
していました。
https://alma-telescope.jp/news/fomalhaut-201705

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topics
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◎宇宙で最も低温な天体の謎にアルマ望遠鏡が迫る

赤く巨大な星の断末魔の叫びが、宇宙で最も
低温な天体を作りだしました。その名は、
ブーメラン星雲。どうしてこれほど冷たい天体
でいられるのか、20年来の謎とされてきました。
https://alma-telescope.jp/news/boomerang_nebura-201706

◎地球サイズの望遠鏡でブラックホール撮影に挑む【5】
電波望遠鏡のしくみとは?

アルマ望遠鏡が世界中の望遠鏡と協力して
ブラックホールの影の撮影に挑む連載、第5回
では基本に立ち返って電波望遠鏡の仕組みを
ご紹介します。
宇宙の天体からの電波をキャッチするために、
電波望遠鏡はどのように作られ、どのような
仕組みで働いているのでしょうか。さらに
解像度を飛躍的に上げるための工夫とは?
https://alma-telescope.jp/column/bhimaging5

◎日本地球惑星科学連合大会2017にブース出展

国立天文台アルマ望遠鏡は、日本地球惑星
科学連合大会(5月20日~25日)に毎年ブース
出展しています。今年はアメリカ地球物理学
連合大会(AGU)との共同主催で、例年に増して
国際色豊かでした。
23日には「アルマによる惑星科学の新展開」と
題したセッションが開かれ、会場はほぼ満員の
盛況ぶりでした。惑星科学の研究にアルマ
望遠鏡が活用できることをアピールした大会と
なりました。
https://alma-telescope.jp/news/jpgu-201705

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event
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◎NPO法人 花山星空ネットワーク 第19回 講演会

日時:6月18日(日) 13:30–16:00 (13:00開場)
場所:京都大学 理学研究科セミナーハウス
内容:「究極の電波望遠鏡 アルマが見た宇宙」 他
講師:立松健一(国立天文台教授) 他
対象:小学校高学年以上 (小学生は保護者同伴)
料金:大人 1500円 (NPO会員は1000円)、
高校生以下700円(NPO会員は500円)
申込:電子メールあるいは往復はがきにて
申込締切:2017年6月14日(水) 必着
https://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/hosizora/kouenkai/kouenkai19.html

◎「暗黒の宇宙を探るアルマ望遠鏡」展

日程:開催中~7月2日(月・火・祝日休館)
時間:午前11時~午後6時30分
会場:天文・科学情報スペース(東京都三鷹市)
http://mitakatkjs.mall.mitaka.ne.jp/

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afterword
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日本は多くの地域で梅雨入りし、雨の季節に
なりました。気温の上昇とともに湿度が高くなり、
湿り気のある空気が季節の移り変わりを感じ
させてくれます。
アルマ望遠鏡のあるアタカマ砂漠は、砂漠と
いう名の通り非常に乾燥した土地です。空気
中の水蒸気は天体からの電波を吸収してしまう
ため、乾燥したこの地は天体観測に最適です。
一年を通じて大きな気候変動のない場所なの
ですが、まれに雪が降ることがあります。ちょうど
今、アルマ望遠鏡は雪に見舞われています。
昨年設置されたライブカメラによって、標高5000
メートルのアルマ望遠鏡の「今」を見ることが
できます。時には、技術的な問題で最新の画像
ではなかったり、天候によってかすかなアンテナ
の影しか見えなかったりすることもあります。
そんな時は時間をおいて、またのぞいてみて
ください。日本の昼はチリの夜にあたりますが、
夜でも月明かりやライトによって明るい画像を
楽しむことができます。天候がよければ満天の
星空を見られることもあります。日本とは違う
南天の星空をお楽しみください。
https://alma-telescope.jp/liveview

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