アルマ望遠鏡が捉えた惑星系形成の現場:惑星の外側で塵が集まり、次の惑星が生まれる様子
アルマ望遠鏡は、すでに形成された惑星の外側に、次なる惑星の材料となる塵が局所的に集まっている現場を捉えました。国立天文…
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国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジン
ALMA Mail Magazine 2022年12月9日号
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今夜は「月齢16」。アルマ望遠鏡の話題をお届けします。
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Pick up!
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最高視力で解き明かすクエーサーから噴き出すジェットのすがた
国際研究チームは、地球上に点在する電波望遠鏡を組み合わせて同時に観測を行う超長基線電波干渉技術(VLBI)を用いて、極めて明るい電波源「3C 273」から噴き出すジェットの最深部の構造を捉えることに成功しました。3C 273は歴史上初めて発見されたクエーサーであり、その中心部から噴き出すジェットは過去数十年に渡って精力的に研究されています。
今回研究チームはこの3C 273に対して様々な周波数帯で国際的なVLBI観測を実施し、これまで詳しく観測されていなかった最深部から、母銀河を越える先端部に至るまでの様々な空間スケールに渡ってジェットの「形状」を詳しく調べました。その結果、クエーサーのジェットが絞り込まれている様子が初めて捉えられ、その絞り込みがブラックホールの重力が支配する領域を超えるほど遠方にまで
及んでいることを発見しました。これは中心部の活動性が高いクエーサーにおけるジェットの絞り込みの様子を明確に示した初めての成果です。
https://alma-telescope.jp/news/press/3c273jet_202211
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Topics
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常田国立天文台長が、チリ外務省等を表敬訪問 2022
アルマ評議会のチリ・サンティアゴでの開催に合わせ、2022年11月14日から18日にかけて、常田佐久国立天文台長が、在チリ日本国大使館(14日)、チリ外務省(16日)、チリ大学天文学科(18日)を表敬訪問しました。
https://alma-telescope.jp/news/courtesycall-20221124
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Events
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◆ 講演会「惑星探査50年の発見の歩み ボイジャー、はやぶさ2、系外惑星、・・・ 」
2022年11月19日、日本学士院総会議場にて行われた講演会の様子を
Youtubeにて動画配信しております。
【講師】
Edward Stone(日本学士院客員/元ジェット推進研究所長)
藤本正樹(JAXA 宇宙科学研究所副所長)
深川美里(自然科学研究機構 国立天文台教授)
【配信】
https://www.youtube.com/watch?v=u7XjDyuaiDk
【詳細】
https://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2022/090101.html
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Afterword
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2022年を締めくくる大きな天文イベントはふたご座流星群でしょうか?
ふたご座流星群の活動は12月14日頃に極大を迎え、
12月13日夜から14日明け方にかけて、また14日夜から15日明け方にかけての2夜に渡って流星を見ることができそうです。
来年の願い事や抱負などを流星に託してみても良いかもしれません。
より詳しい時間帯や放射点などの情報は以下のページからご覧ください。
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2022/12-topics04.html
流星群とは話は変わりますが、ふたご、といえば宇宙には双子の星が多く存在します。
双子星はお互いの周りを公転していますが、そのなかには、長い年月をかけてお互いに近づき一体の星となっていくものがあると考えられています。
こちらはアルマ望遠鏡で観測した双子星のニュースです。
熱い抱擁を遂げた双子星の末路を解明
https://alma-telescope.jp/news/waterfountain-202201
また、こちらは双子星の軌道運動を検出することに成功したニュースです。
アルマ望遠鏡が描く双子の星の軌道運動
https://alma-telescope.jp/news/press/xztau-202110
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