最も遠い回転円盤銀河の発⾒
この研究成果は、2024年10月7日に欧州南天天文台(ESO)他からプレスリリースされたものです。詳しくは、ESOのプレスリリース(…
Atacama Large Millimeter/submillimeter Array(ALMA)
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国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジン
ALMA Mail Magazine 2017年4月13日号
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今夜は「月齢16」、アルマ望遠鏡の話題をお届けします。
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pick up!
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◎「不可能」への挑戦- 地球サイズの望遠鏡でブラックホール撮影に挑む
アルマ望遠鏡は、世界中に散らばる多くの電波望遠鏡と協力して、これまでに
ない挑戦を始めています。ブラックホールの「撮影」です。2つの実験的な観測
プロジェクト、事象の地平線望遠鏡(Event Horizon Telescope: EHT)と、
グローバル・ミリ波VLBIアレイ(Global mm-VLBI Array: GMVA)の一員に
アルマ望遠鏡が加わることによって、地球サイズの巨大な電波望遠鏡を構成し、
天の川銀河の中心に潜む超巨大ブラックホールの「影」を写し出すことに
挑んでいるのです。
観測は今まさに行われているところで、4月14日に終了する予定です。各所の
望遠鏡で取得されたデータを集めて処理し、画像を得るためには数か月以上
かかると想定されています。また、今回の観測で、必ずブラックホールの影が
撮影できるという保証はありません。技術的にも極めて困難な観測であり、
観測手法やデータ較正・処理の方法など、数多くの課題が残されています。
しかしさまざまな検討を重ねて、研究者たちは課題の克服に挑んでいます。
この取り組みを紹介するための連載記事も掲載中です。
最新情報
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2017/0331post_701.html
連載記事第1回 特集・ブラックホール撮影に挑む
第1回 地球サイズの巨大望遠鏡プロジェクト:EHTとGMVA
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/alma/2017/04051_ehtgmva.html
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topics
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◎アルマ望遠鏡が捉えた宇宙花火 -オリオン大星雲の不思議な巨大赤ちゃん星たち
アルマ望遠鏡によるオリオン大星雲の観測で、巨大な赤ちゃん星たちが作り
だした爆発のようすがこれまでになく詳細に捉えられました。赤ちゃん星が
集団で生まれているオリオン大星雲では、およそ500年前に、巨大な赤ちゃん星
たちがおたがいにぶつかった、あるいは危険なほど近くを通り過ぎたことに
よって、星たちを取り囲んでいた物質が宇宙空間に飛び散ったらしいのです。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2017/0407post_703.html
◎ ACAトータルパワーアレイ向け分光計の基本設計審査会
2017年2月20日と21日の2日間、韓国天文宇宙科学研究院(KASI)にて、アルマ
望遠鏡アタカマコンパクトアレイ・トータルパワーアレイ向け分光計の基本設計
審査会が開催されました。日本や韓国のほか欧米からの参加者を合わせて約20名
の研究者と技術者が集まり、分光器の開発状況を審査しました。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2017/0410aca_11.html
◎スニヤエフ・ゼルドビッチ効果を史上最高解像度で観測に成功
アルマ望遠鏡が、地球から48億光年かなたにある銀河団を取り囲む高温ガスを
描き出しました。これは、「スニヤエフ・ゼルドビッチ効果」と呼ばれる現象を
捉えたもので、アルマ望遠鏡の高い観測性能により、この効果の観測としては
これまでで最も高い解像度を得ることができました。これにより、銀河団を取り
巻くガスの分布や温度を詳しく観測する新たな手法が確立されました。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2017/0317post_700.html
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event
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◎ギャラクシティ天文ネットワーク講演会(1)
日時:2017年 5月20日(土)14:30~15:30(質問コーナー:15:30~16:00)
講演テーマ:「南米チリ・アタカマ アルマ望遠鏡が見た宇宙」
講師:平松正顕(国立天文台 助教)
会場:ギャラクシティ(東京都足立区)
定員:170名(事前申込制、先着順)
参加費:無料
詳細・申し込み:
http://www.galaxcity.jp/modules/event/index.php?action=PageView&page_id=7687
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afterword
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Pick up!で取り上げた、ブラックホールの「影」の撮影の観測が進んで
います。新聞各紙やNHKのニュースでも取り上げられたのでご存じの方も
いらっしゃるかもしれませんね。アルマ望遠鏡自体もたくさんのアンテナを
つないだ「電波干渉計」ですが、今回のプロジェクトではハワイ、スペイン、
南極点などさまざまな場所にあるアンテナをつないで、文字通り地球サイズ
の望遠鏡と同じ解像度を実現し、ブラックホールに迫るという試みです。
これまでも同様の観測は行われていましたが、アルマ望遠鏡が参加する
ことによって感度が大幅に向上し、撮像の成功に一歩近づきました。
とはいえ、各アンテナからのデータを較正して画像をうまく合成するには
まだいくつもハードルがあります。今回の観測で撮像が成功する保証も
ありませんが、最先端を切り開きつつあることは間違いありません。ぜひ
この過程にもご注目いただき、これから掲載を続けていく連載記事も
お楽しみいただければと思います。
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自然科学研究機構 国立天文台 チリ観測所
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この研究成果は、2024年10月7日に欧州南天天文台(ESO)他からプレスリリースされたものです。詳しくは、ESOのプレスリリース(…
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