アルマ望遠鏡が捉えた惑星系形成の現場:惑星の外側で塵が集まり、次の惑星が生まれる様子
アルマ望遠鏡は、すでに形成された惑星の外側に、次なる惑星の材料となる塵が局所的に集まっている現場を捉えました。国立天文…
Atacama Large Millimeter/submillimeter Array(ALMA)
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国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジン
ALMA Mail Magazine 2016年 8月19日号
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今夜は「月齢16」、アルマ望遠鏡の話題をお届けします。
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pick up!
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◎アルマ望遠鏡で見えてきたブラックホール成長の現場
東京大学の泉拓磨氏らの研究チームは、アルマ望遠鏡などで得た高
解像度の電波観測データを用いて、近傍宇宙の複数の銀河で、その
中心の超巨大ブラックホールの周囲数百光年にわたって広がる低温・
高密度な分子ガス円盤を調査しました。その結果、そうした高密度
分子ガス円盤が、超巨大ブラックホール成長における重要なガス質量の
供給源として機能していることを初めて発見しました。また、「高
密度分子ガス円盤内で形成された大質量星が超新星爆発を起こし、
ガス中に強い乱流が発生することで、さらに内側へのガス供給が促進
される」という理論モデルで、銀河中心部でのガス質量流入・流出の
収支が整合的に説明できることも明らかにしました。
これらは、超巨大ブラックホールの起源に迫る重要な成果であり、
今後はアルマ望遠鏡等を用いた遠方宇宙のブラックホール天体の詳細
観測から、宇宙の古今にわたるブラックホール成長の包括的な理解が
進むと期待されます
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2016/0811post_669.html
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topics
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◎モンスター星の光で進化するオリオン大星雲
オリオン座の三ツ星の下に輝くオリオン大星雲では、活発な星形成
活動が続いています。アルマ望遠鏡とIRAM30m望遠鏡を使った観測に
より、オリオン大星雲の中で生まれたばかりの巨大星にあぶられ、
高い圧力で圧縮される分子ガスのようすがこれまでになく克明に描き
出されました。まさにモヤモヤした複雑な形の雲が宇宙に浮かんで
いることが見て取れる、天文学者も驚きの画像です。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2016/0817post_671.html
◎自然科学研究機構野辺山展示室にアルマ望遠鏡展示を設置
国立天文台野辺山宇宙電波観測所内に、「自然科学研究機構野辺山展示室」
がオープンしました。自然科学研究機構を構成する研究所が一堂に会し、
研究の最前線を紹介しています。アルマ望遠鏡の展示物としては、日本製7m
アンテナの1/20スケール模型、国立天文台製バンド10受信機、標高5000mの
アルマ望遠鏡山頂施設ジオラマを設置しています。2016年9月いっぱいまでの
限定開館ですので、涼しい野辺山高原の夏にぜひお越しください。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/alma/2016/0727post_668.html
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event
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◎8月20日(土)
アルマ望遠鏡が見る暗黒の宇宙
講演者:平松 正顕(国立天文台 チリ観測所)
時間:14:00 – 14:40、15:30 – 16:10
科学ライブショー「ユニバース」内、10分ずつのゲストコーナーにおける講演。
場所:東京都千代田区 科学技術館
申込:不要
[詳細] 科学ライブショー「ユニバース」
http://universe.chimons.org/jsf/
◎8月27日(土) 9:30~16:00
国立天文台野辺山 特別公開2016
テーマ:『ブラックホールを探す旅に出かけよう』
テーマに関する特別講演会の他、さまざまな企画でわかりやすく
楽しく電波天文学や電波望遠鏡についてご紹介します。アルマ
望遠鏡プロジェクトでも、ジオラマやポスター展示、ミニ講演、
チリ現地のバーチャルリアリティー体験などを企画中です。
[詳細] 国立天文台野辺山 特別公開2016
http://www.nro.nao.ac.jp/visit/open2016/open2016_top.html
◎2016年 8月28日(日)13:30~16:30
宇宙へのいざない ~宇宙を学べる大学への進学説明会~
講演:「サイエンスに生きる元NASA研究員のお話」
日本科学未来館 科学コミュニケーション専門主任 池辺靖
「アルマ望遠鏡が描き出す新しい宇宙の姿」
国立天文台 チリ観測所助教・教育広報主任 平松正顕
講演の後、宇宙を学べる大学の進学説明会が開催されます。
対象:大学受験を目指す中学生・高校生(保護者・大学生・一般の皆さまの参加も歓迎)
場所:東京理科大学 神楽坂キャンパス 3号館341教室(東京都新宿区)
参加無料、事前申し込み不要。
[詳細] 東京理科大学
http://www.tus.ac.jp/today/archive/20160729003.html
◎2016年 9月3日(土)、9月4日(日)
ALMA MUSIC BOX:死にゆく星の旋律 コンサート with 京都市交響楽団
日程:2016年9月3日(土) 16:00開演(15:00開場) / 17:30終演予定
2016年9月4日(日) 13:00開演(12:00開場) / 14:30終演予定
場所:みやこめっせ3階 第3展示場(京都府京都市)
出演:広上淳一(指揮)
京都市交響楽団(管弦楽)
伊藤ゴロー、クリスチャン・フェネス、さとうじゅんこ(滞空時間)、澤井妙治+細井美裕、
スティーヴ・ジャンセン、 Throwing a Spoon(トウヤマタケオ×徳澤青弦)、蓮沼執太、
mito(クラムボン)、湯川潮音
ゲストボーカル:Aimer
料金:一般券 6,000円(自由席・税込) 当日6,500円
学生券 3,000円(当日要学生証)
[詳細] KYOTO OKAZAKI LOOPS 京都岡崎音楽祭
http://okazaki-loops.com/program/alma-music-box/
◎2016年10月10日(月・祝)
特別天文講座 ALMAのお話
講演者:平松正顕 (国立天文台チリ観測所 助教)
時間:12:45~14:00
場所:明石市立天文科学館(兵庫県明石市)
申込:不要、当日整理券制
[詳細] 明石市立天文科学館
http://www.am12.jp/index.html
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afterword
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リオデジャネイロでのオリンピックが盛り上がっていますね。開催国
ブラジルは欧州南天天文台への加盟手続きを行っていますので、実は
アルマ望遠鏡ではパートナー国でもあります。オリンピックはわかりやすい
国際協調と競争の場ですが、アルマ望遠鏡をはじめとする大型国際科学
プロジェクトでも日々協調と競争が繰り広げられています。科学研究の
場合は国の垣根のない国際共同チームとしての取り組みも数多くあります。
各地の精鋭が紡ぎだすアルマ望遠鏡の観測成果を、これからもご期待
ください。
さて、夏は毎年イベントが多い時期です。来週は毎年恒例の国立天文台
野辺山宇宙電波観測所の特別公開が行われ、アルマ望遠鏡も最新の成果を
お伝えするための展示を行います。VR(ヴァーチャルリアリティ)ゴーグル
を使った現地疑似体験など、新しい技術も取り入れてお楽しみいただく
予定です。また9月3日・4日には、アルマ望遠鏡が観測した死にゆく星
ちょうこくしつ座R星のデータをもとにしたオルゴール作品 ALMA MUSIC
BOX がテーマのコンサートが京都で開催されます。ALMA MUSIC BOXの音色
をさまざまなミュージシャンが楽曲にアレンジし、それを京都市交響楽団
との共演で演奏するという豪華な企画。最先端の天文学研究にどっぷり
漬かるもよし、科学と音楽の融合に浸るもよし、お好きなスタイルで
アルマ望遠鏡をお楽しみください。そして11月にはアルマ望遠鏡講演会を
企画しています。詳細は改めてウェブサイトやメールマガジンでもお知らせ
しますので、どうぞお楽しみに。
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