アルマ望遠鏡の新データ伝送システム、基本設計審査を通過
アルマ望遠鏡の新しいデータ伝送システムに関する基本設計審査が実施され、無事に審査を通過し、次の詳細設計フェーズへ進むこ…
Atacama Large Millimeter/submillimeter Array(ALMA)
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国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジン
ALMA Mail Magazine 2016年10月17日号
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今夜は「月齢16」、アルマ望遠鏡の話題をお届けします。
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pick up!
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◎渦巻きの腕に抱かれる赤ちゃん星
アルマ望遠鏡を使った観測により、若い星Elias 2-27の周囲に塵で
できた渦巻きが発見されました。この渦巻きは、星を取り巻く塵と
ガスの円盤(原始惑星系円盤)において、星と円盤の物質、そして
その中で生まれているかもしれない惑星の重力が複雑に相互作用した
ことで作られたと考えられます。
これまでにも若い星を取り巻く原始惑星系円盤に渦巻き構造が発見
されたことはありました。しかしこれらは円盤の表面の模様を見て
いると考えられ、実際に惑星が作られる円盤の奥深くでも渦巻き構造
が作られるかどうかは分かっていませんでした。アルマ望遠鏡は、
電波を観測することによって円盤の奥深くまで見通し、そこに渦巻き
構造が存在することを初めて発見したのです。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2016/0930post_680.html
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topics
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◎銀河形成の「黄金時代」:アルマ望遠鏡で探るハッブル・ウルトラディープフィールド
ハッブル宇宙望遠鏡が写し出した宇宙の最深部「ハッブル・ウルトラ
ディープフィールド」を、複数の研究者チームがアルマ望遠鏡で観測
しました。アルマ望遠鏡による今回の観測は、これまで行われていた
ミリ波による同領域の観測よりもずっと高感度・高解像度なものになり
ました。これにより、これまで知られていなかった場所と時代に星を
作るガスが存在していることが初めて明らかになり、銀河形成の「黄金
時代」とも言える100億年前の宇宙について理解するための新しい
手がかりを得ることができました。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2016/0927post_679.html
◎アルマ望遠鏡5年間の成果が一堂に
世界中から200名以上の天文学者が、米国カリフォルニア州で開催された
研究会 “Half a Decade of ALMA: Cosmic Dawns Transformed” に参加
しました。9月20日から23日の日程で開かれたこの研究会は、2011年に
チリで、2014年に東京で開催されたこれまでの研究会に続く、アルマ
望遠鏡観測開始以来3回目の国際研究会です。4日間でおよそ150名の
研究者が、アルマ望遠鏡による最新の研究成果を発表しました。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/alma/2016/09265_2.html
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event
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◎10月21日(金)~22日(土)
三鷹 星と宇宙の日
会場:国立天文台三鷹キャンパス(東京都三鷹市)
全体テーマ:『重力波が拓く天文学』
ALMA棟ではアルマ望遠鏡に関係するミニ講演会、ポスター展示、
映像上映などを行うほか、ヴァーチャルリアリティゴーグルを
使ったチリ現地の疑似体験企画も予定しています。
詳細:http://www.nao.ac.jp/open-day/2016/
◎11月12日(土)15:20~
大学セミナーハウス開館 50 周年記念セミナー
「吉笑ゼミ」自分らしく考える (宇宙と落語のコラボレーション)
講師:長谷川哲夫(国立天文台教授)、立川吉笑(立川流落語家)
会場:大学セミナーハウス講堂(東京都八王子市)
定員:120名(事前申込制)
詳細:https://iush.jp/seminar/2016/09/146/
◎11月26日(土)13:30~16:45
国立天文台講演会/第22回アルマ望遠鏡公開講演会
「アルマ望遠鏡で探る星と惑星の誕生」
講師:立松健一(国立天文台チリ観測所 教授)
立原研悟(名古屋大学 准教授)
深川美里(名古屋大学 准教授)
会場:名古屋市科学館サイエンスホール(愛知県名古屋市)
定員:320名、事前申込制(申し込み多数の場合は抽選)
申込締切:10月31日(月)正午
主催:自然科学研究機構国立天文台
共催:名古屋市科学館
詳細・申し込み:http://www.nao.ac.jp/news/notice/2016/20160915-alma.html
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afterword
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猛暑と連続する台風が過ぎ去ったかと思うと、一気に秋めいて気温も
下がってきました。国立天文台三鷹キャンパスの木々はまださほど
色づいてはいませんが、次第に赤や黄に染まっていくことでしょう。
毎年そんな季節に開催されるのが、『三鷹 星と宇宙の日』。国立天文台
三鷹キャンパスの特別公開です。今年は今週末、10月22日に開催です
(21日午後はプレ公開)。今年のテーマは重力波。アメリカの重力波
望遠鏡LIGOが世界で初めて重力波を検出したことを今年2月に発表して
大きな話題になりました。岐阜県に建設された重力波望遠鏡KAGRAには
国立天文台も参加していますし、三鷹キャンパスにはKAGRAの先駆けと
なった重力波検出装置TAMA300があります。従来のような電磁波による
天文学とは全く異なる重力波による天文学はどのようなものなのか、
特別講演や展示でご紹介する予定です。
星と宇宙の日では、もちろんアルマ望遠鏡に関する展示も行います。
最新成果を研究者が解説するミニ講演やポスター展示、受信機の実機
展示も予定しています。昨年も好評だった、ヴァーチャルリアリティ
ゴーグルを使ったチリ現地の疑似体験企画も実施します(13歳以上対象)。
秋の一日を、ぜひ宇宙にどっぷりとつかってお過ごしください。
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