2014. 3. 18

【ALMA Mail Magazine 】 2014年3月17日号 ~国立天文台製アルマ望遠鏡受信機の出荷が完了

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▲▲▲ ALMA Mail Magazine 2014年3月17日号
Atacama Large Millimeter/submillimeter Array
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――― 国立天文台アルマ望遠鏡に関心をお持ちの皆さま ―――
毎月「月齢16」の夜にお届けしているアルマ望遠鏡メールマガジン。
国立天文台のフラッグシップ望遠鏡のひとつ、アルマ望遠鏡に関する
最新情報をお知らせします。
最新情報はアルマ望遠鏡のウェブサイト http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/
ならびにアルマ望遠鏡Twitterアカウント http://twitter.com/ALMA_Japan
をご覧ください。
INDEX
最新情報
  3月10日 氷天体の衝突が作り出す謎のガス雲–がか座ベータ星を回る円盤に潜むガ
スをアルマ望遠鏡が発見
アルマ通信
  2月21日 新しいアルマ望遠鏡パンフレットが完成
PICK UP!
  2月18日 国立天文台製アルマ望遠鏡受信機の出荷が完了
イベント情報
 2月8日~3月23日 明石市立天文科学館 特別展「ビューティフル・ユニバース」
 12月7日~5月6日 日本科学未来館 THE世界一展
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 ■ 最新情報 ■
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◎ 3月10日 氷天体の衝突が作り出す謎のガス雲–がか座ベータ星を回る円盤に潜むガ
スをアルマ望遠鏡が発見
アルマ望遠鏡を使った観測により、非常に若い惑星系の典型例として知られるがか座ベー
タ星を取り巻く固体微粒子の円盤の中に、一酸化炭素ガスのかたまりが発見されました。
一酸化炭素は人間にとっては有害なガスですが、がか座ベータ星の場合はこの惑星系が
将来生命を育む場所になるかもしれないことを示しています。
円盤内のガスは星からの光によって速やかに破壊されてしまうと考えられているため、
今回の発見に研究者たちはたいへん驚いています。氷でできた小さな天体、たとえば彗
星のような天体が頻繁に衝突し破壊されることによって、継続的にガスが供給されてい
ると研究者たちは考えています。この星で起きていることを知ることは、私たちの住む
太陽系が作られたころの様子を知ることにもつながります。
[最新情報] 氷天体の衝突が作り出す謎のガス雲–がか座ベータ星を回る円盤に潜むガス
をアルマ望遠鏡が発見
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2014/0310post_534.html
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 ■ アルマ通信 ■
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◎ 2月21日 新しいアルマ望遠鏡パンフレットが完成
アルマ望遠鏡をよりよく理解するための新しいパンフレット『What is ALMA? アルマが
わかるハンドブック』が完成しました。
サブタイトルのとおり、ウェブコンテンツ『これでわかる!? アルマ望遠鏡 』をもとに、
アルマ望遠鏡建設に至る経緯やミリ波・サブミリ波天文学の概要、そしてアルマ望遠鏡
が目指す研究内容や最新の成果を詳しく解説しており、従来のパンフレットよりも大幅
に内容を充実させています。
このパンフレットは、今後アルマ望遠鏡に関する講演会・イベント等で参加者の方に配
布する予定です。また、パンフレットのPDFファイルをウェブサイトからからダウンロー
ドできます。タブレット・スマートフォン等での閲覧にご活用下さい。
[アルマ通信] 新しいアルマ望遠鏡パンフレットが完成
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/alma/2014/0221post_533.html
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 ■ PICK UP! ■
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◎ 2月18日 国立天文台製アルマ望遠鏡受信機の出荷が完了
2014年2月18日、7台のアルマ望遠鏡バンド10受信機が国立天文台先端技術センターから
出荷されました。これで、国立天文台が開発を担当した3周波数帯の受信機 計219台の出
荷が完了したことになります。
アルマ望遠鏡では観測できる電波の周波数帯を10に分割し、それぞれに対応する受信機
が各アンテナに1台ずつ搭載されます。日本はこのうちの3つの周波数帯の受信機を分担
し、国立天文台先端技術センターで開発と量産が続けられてきました。これまで人類が
到達したことがないほど高い性能の実現をめざし、最先端の超伝導体の開発技術や微細
金属加工技術などを投入することで、2013年12月までにすべての受信機の量産が完了し
ました。
出荷前検査と梱包、輸送のための手続きなどを経て、2月18日に最後の出荷となりました。
バンド10受信機開発チームのメンバーは別れの言葉をかけながら輸送用ケースに収めら
れた受信機を台車に載せ、トラックに移される様子を見届けました。
[最新情報] 国立天文台製アルマ望遠鏡受信機の出荷が完了
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2014/0218post_532.html
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 ■ イベント情報 ■
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◎ 2月8日~3月23日 明石市立天文科学館 特別展「ビューティフル・ユニバース」
会場:明石市立天文科学館(兵庫県明石市)
参考ウェブサイト:http://www.am12.jp/event/tokubetsuten/index.html
◎ 2013年12月7日~2014年5月6日 日本科学未来館 THE世界一展
会場:日本科学未来館(東京都港区台場)
入場料:1000円(大人)
展示協力: 「未来へつなげ、ビッグプロジェクト」ゾーン内 「地球の目をつくる」
 (受信機部品、現地調査資料等提供)
参考ウェブサイト:http://www.miraikan.jp/sekai1/
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 ■ あとがき ■
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記録的大雪に見舞われた冬も終わりに近づき、日本では暖かい日差しに包まれる日が増
えてきました。一方南半球のチリは現在夏まっさかり。旅行シーズンでもあるこの時期、
アルマ望遠鏡に程近いオアシスの町サンペドロ・デ・アタカマも観光客でにぎわってい
ます。
一方まだ気温が氷点下になることもあるカナダ・トロントでは、世界中から天文学者が
集まってアルマ望遠鏡次期観測シーズンの観測提案審査が行われました。78人の審査員
によって1381件の観測提案が審査され、今年6月から始まる観測シーズン「サイクル2」
で実施される観測が決定されます。観測提案に書かれている必要観測時間を単純に足し
あげると7000時間を超えますが、割り当て可能なのは1700時間ほど。5倍を超える高い競
争倍率になっています。
アルマ望遠鏡を使える天文学者は一握りだけ、と感じられるかもしれませんが、実はそ
うではありません。観測で得られたデータはまず提案した研究者の元に届けられますが、
その1年後にはアルマ望遠鏡データアーカイブで広く一般に公開されることになっていま
す。つまり自分の観測提案が採択されなくても、アーカイブから興味あるデータをダウ
ンロードして解析することで、研究を行うことができるのです。アルマ望遠鏡のデータ
は膨大なので、一つの研究グループが導き出せる科学成果には限りがあります。様々な
視点を持ついろいろな研究グループが同じデータを吟味することによって、限られた観
測データから最大限の研究成果を生み出すことができるのです。実際、2011年に開始さ
れた科学観測で得られたデータは続々とアーカイブに登録されており、これをもとにし
た研究論文も多数発表されています。ひとつのデータから様々な解釈が生まれて活発な
研究議論が続いているというケースもあります。アルマ望遠鏡ウェブサイトではそんな
研究成果も随時ご紹介していきたいと思っていますので、引き続きアルマ望遠鏡にご注
目とご支援をよろしくお願いします。
■ご意見、ご感想はお問い合わせフォームからお寄せください。
 お問い合わせフォーム:http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/inquiry/
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国立天文台 チリ観測所 http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/
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