三鷹・星と宇宙の日2024 アルマパート報告
国立天文台三鷹の特別公開「星と宇宙の日2024」が、10月19日(土)に行われました。星と宇宙の日は、三鷹キャンパスの施設公開…
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国立天文台アルマ望遠鏡メールマガジン
ALMA Mail Magazine 2021年9月23日号
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今夜は「月齢16」。アルマ望遠鏡の話題をお届けします。
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Pick up!
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◆ 観測史上最古の「隠れ銀河」を131億年前の宇宙で発見
札本佳伸 国立天文台アルマプロジェクト特任研究員・早稲田大学理工学術院総合研究所次席研究員と稲見華恵 広島大学宇宙科学センター助教らの国際研究チームが、アルマ望遠鏡の大規模探査による観測データの中から、約130億年前の宇宙で塵に深く埋もれた銀河を複数発見しました。そのうちの一つは、塵に埋もれた銀河として見つかったものの中で最古の銀河です。今回発見されたような銀河は、すばる望遠鏡などを用いた観測で発見することは難しく、初期の宇宙にどれほど存在するのかこれまで全くわかっていませんでした。今回の発見は、宇宙の歴史の初期においても数多くの銀河が塵に深く隠され、いまだ発見されないままになっていることを示します。同時に、このような銀河は宇宙の初期における銀河の形成と進化をより統一的に理解する上で重要な発見です。
https://alma-telescope.jp/news/press/dustygalaxy-202109
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Topics
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◆ アルマ望遠鏡バンド1受信機、ファーストライトを達成
国際協力の下で開発を続けてきたアルマ望遠鏡のバンド1受信機が、チリのアルマ望遠鏡山麓施設でアンテナに搭載されました。そして2021年8月14日に、月からの電波を初めて受信する「ファーストライト」に成功しました。アルマ望遠鏡の受信機の中でも最も低い周波数帯の電波を観測できるバンド1受信機を用いることで、冷たい宇宙の観測がより大きく前進することが期待されます。
https://alma-telescope.jp/news/press/band1-202109-2
◆天の川銀河中心ブラックホールを回る星の動きをアルマ望遠鏡で見る
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所の坪井昌人教授らの研究チームは、アルマ望遠鏡を用いて天の川銀河中心の観測を行い、超巨大ブラックホール「いて座Aスター」周囲を詳しく調べました。その結果、天の川銀河中心の周囲の星を電波で初めて検出することに成功しました。検出された星は約50個であり、そのほとんどが極めて明るい星でした。さらに、2017年と2019年に行った観測結果を比較することで、天の川銀河中心に対する星の運動を電波望遠鏡としては初めて測定しました。
https://alma-telescope.jp/news/sgra-202109
◆重水素で探る系外惑星系と太陽系の成り立ち ~アルマ望遠鏡による惑星誕生現場の大規模観測
東京大学/国立天文台のジャンニ・カタルディ特任研究員と東京大学の大学院生大和義英氏、相川祐理教授らの国際研究チームは、5つの若い星を取り巻く原始惑星系円盤を対象としたアルマ望遠鏡による大規模観測計画を実行し、惑星形成現場において重水素を含む分子とイオン化率の分布をこれまでになく高解像度に描き出すことに成功しました。特に重水素を含む分子は地球に存在する水の起源を探る鍵になる物質であり、惑星が生まれる現場での分布を普遍的に明らかにすることは、太陽系の天体と太陽系外惑星の誕生過程を理解するうえで欠かせないステップといえます。
https://alma-telescope.jp/news/press/maps-202109
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Events
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◆ノーベル賞受賞100年記念「 アインシュタイン展」開催中
会場:大阪市立自然史博物館 ネイチャーホール(花と緑と自然の情報センター2階)
日時:2021年7月17日(土) ~ 10月10日(日)
20世紀最高の物理学者と称される、アルバート・アインシュタイン(1879~1955年)。ノーベル物理学賞受賞100年記念の特別展を開催します。「一般相対性理論」や「特殊相対性理論」などのアインシュタインの科学理論や、日本とのつながりなどを、国内外の貴重な資料やゲーム体験や科学おもちゃを通して子どもたちが楽しみながら学べる内容です。
来場にあたっては感染対策にご留意いただき、開催状況についてはウェブサイトをご参照ください。
https://www.ktv.jp/event/einstein/
◆ プラネタリウム上映「電波で探る宇宙~アルマ望遠鏡10年の軌跡」
会場:平塚市博物館 プラネタリウム
日時:2021年10月2日(土)~11月28日(日) 土日のみ 14:00から
※詳しい上映スケジュールは以下をご覧下さい。
https://hirahaku.jp/planetarium/bangumi/index.html
アルマ望遠鏡が観測を始めてから今年で10周年。
それを記念し、アルマ望遠鏡の軌跡や科学成果を紹介するとともに、電波で見た宇宙の姿を解説します。
ナレーション:辻本あかり
演出・監修:平松正顕(国立天文台天文情報センター)
来場にあたっては感染対策にご留意いただき、開催状況についてはウェブサイトをご参照ください。
https://hirahaku.jp/
◆ プラネタリウム上映「電波の眼で宇宙を見る~ALMA望遠鏡10周年」
会場:なかのZERO 西館 プラネタリウム
日時:2021年9月
土曜・日曜・祝日の 14時~、16時~(50分)
季節の星空案内とトピックのご紹介。
2011年9月に稼働し始めたALMA望遠鏡は人間の眼に見える可視光ではなく、電波で宇宙を見る望遠鏡です。
稼働開始から10年、これまでALMA望遠鏡が見てきたさまざまな宇宙の姿とともに、最新の電波天文学をご紹介します。
来場にあたっては感染対策にご留意いただき、開催状況、上映スケジュールについてはウェブサイトをご参照ください。
https://www.nicesacademia.jp/zero/planetarium/program/
◆ 特別公開「三鷹・星と宇宙の日」2021オンライン
日時:2021年10月23日(土)
形式:オンライン方式
メイン講演会テーマ:「アルマ望遠鏡10年の軌跡」
今年度の特別公開は新型コロナウィルスの感染拡大を考慮し、ご自宅から楽しめるオンラインイベントでの開催とします。イベントスケジュールなど詳細は近日中に国立天文台ホームページにてご案内いたします。今しばらくお待ちください。
https://www.nao.ac.jp/open-day/2021/
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Afterword
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2021年9月30日、アルマ望遠鏡は科学観測の開始から十周年を迎えます。
2011年9月30日に最初の「初期科学運用」が開始されました。2011年10月3日に発表されたプレスリリースでは、わずか12台のアンテナを使って撮影した「触角銀河(アンテナ銀河)」の画像も含まれています。
https://alma-telescope.jp/news/press/mt-_-_-_1
2014年には全66台のアンテナがそろい、その後も教科書を書き換えるようなさまざまな研究成果が次々に発表されています。惑星の誕生現場を研究者も驚くほどの高解像度で撮影したり、予想外に昔の宇宙で成熟した銀河を発見したり、また生命の材料にもつながるような有機分子を星の誕生現場で発見したりと、アルマ望遠鏡はこの10年間で天文学を大きく前に進めてきました。これも、皆様のご支援の賜物です。
科学観測開始10周年記念として、国立天文台と国際パートナーが協力して様々な企画を計画しています。8月30日発行の当メルマガ特別号でもご案内した「アンテナ命名キャンペーン」も、そのひとつです。日本の皆さまからもたくさんのご応募をいただきました。誠にありがとうございます。
ご応募いただいたものから選んだ候補名をもとに、来週9月27日には最終決定に向けたウェブ投票が開始されますので、こちらもご参加いただけましたら幸いです。
詳細については、国立天文台アルマ望遠鏡のサイト上で発表いたしますので、お見逃しなく!
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